第7話 親友
挨拶回りを終え、俺はスミスの診療を終えると、照のいる部屋に赴いた。
「よう、照」
「そういうお前は藤々陸だな。どうした、俺のところに来て。何か用か?」
「なあ、お前本当に照か?なんだか雰囲気違くないか?」
照の顔色は優れず、少しやつれているようにも見える。
「ああ、それか。まあ、色々あってな、、、」
「色々か、、、」
「まあ、聞いてくれ。実は俺が18の時にメビルウォーが突然起こって、目の前で父ちゃんと母ちゃんがメビルに真っ二つにされたんだ」
「うわ、まじか。気の毒の頂点じゃん、、、」
「それでな、メビルは機械で、俺の趣味は機械いじり。気づくことあるだろ?」
「ああ、なんとなく分かった。趣味に打ち込めなくなったのか」
「ビンゴだよ、相棒」
「、、、それはきついな、趣味にすら没頭できないなんて、、、」
「なんだよ、慰めてくれるのか」
だが、俺は思いついた一つのアイディアを。そして意を決して言った。
「お前は間違ってない。お前の趣味も、それによる罪悪感も。だが、お前の知識を活かせばメビルにも対抗できるんじゃないか?」
「!その発想はなかったな」
「あくまで俺の意見だけどな。まぁ気が向いたら考えておいてくれよ」
「ああ、分かった、、、!それならみんなの役に立てるかもな。あと、お前あれから見た目全然変わらないな」
「やっぱり!?親父からも不審に思われてたくらいだしなぁ」
俺は以前、親父としたやり取りを思い出した。
「俺のこともいずれは分かるのかな」
俺は不安げに言うと
「だといいな」
と照は返した。
そしてあれから数ヶ月が経ち、俺はレジスタンスのメンバーとも打ち解けた。照は俺の提案したことを受け入れてメビル研究に打ち込み、メビルの弱点をつけるような武器の開発に成功した。それからメビルとの戦闘による犠牲者は2人に抑えられた。そして新たな命も3人誕生した。
ちっ
残
り
あ
と
1
0
5
人
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