王は夢から覚めて地獄を見た
僕達はやっとキングオーガと対峙した。
ただ無理矢理突っ込んだ形となったので、現在魔物に囲まれている状態。
僕はサバイバルナイフも取り出して二刀持ちで構える。
魔法は使えない。
後に残した冒険者達の位置を正確に判断出来てない以上巻き込みかねない。
ステータス的に問題なくても油断は出来ない。
「さてコータくん、私が周りの魔物達の相手をするので本命は任せてもよろしいですか?」
「で、でもあの数を1人では厳しいんじゃ‥」
「キングオーガに比べたら大したことないでしょう。なるべく惹きつけておくのでちゃちゃっと終わらせましょう。」
「わ、分かりました。あの、無茶しないでくださいね。」
「ぐふ、心配されるなんて幸せです。でも、この場ではお互い様です。コータくんも無茶しないでくださいね。」
お互いに頷き合い、それぞれの目標に向け走る。
僕は目の前のキングオーガとその取り巻きのオーガ達だ。
取り巻き達は大剣やハンマーを構えている。どこかで襲って手に入れたんだろう。
僕にとっては相性の良い武器だ。
僕は速さで押し切るタイプ。サバイバルナイフだから力はいらない。
だからオーガさん、そんな振りかぶったら隙だらけですよ。
辛うじて動きに反応出来てるけど、何処かの盗賊と同様に反応出来るだけでナイフを避けるまでに到らない。
それにしても、取り巻き以外の魔物が襲ってこないな。
もしかしてと思ってララお姉ちゃんを見ると、トロールという巨人の魔物の片脚を掴んで振り回していた。
とても活き活きと振り回している。
やっぱり魔物の方が怖くないなぁ。
こうして、全ての取り巻きを殲滅。
あとは、キングオーガのみ。
倒そう、このナイフならすぐ終わる。
目の前まで接近する。
でも、目の前のオーガは最上位のランク。
僕の速さに咆哮で対応してきた。
油断はしたつもりは無かった。
でも、僕のナイフよりも咆哮が先に届いてしまった。
僕は吹き飛び、近くの魔物の群れにストライクしてしまった。
「コータくん!?」
ララお姉ちゃんが心配してこちらに来ようとする。
でも、大丈夫です。
なぜなら、神様からもらった??指輪に付与された自動障壁のお陰で無傷の生還。
本当、神様にお世話になりっぱなしだ。
僕はフッと小さく笑い、また王様の下に。
先程と同様に咆哮をあげてくる。いやいや、同じ手は通じないよ。
上を飛び越え、王様の背中をとる。
そのまま王様の首と胴体のお別れ会。
ナイフのお陰で最後はあっさりと決着をつけれた。
これで、魔物達が退いてくれるといいな。
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