なんだ、今日も鮮血かぁ
王都のギルドで再会したララお姉ちゃん。慌てる僕を心配そうに見ている。
「コータくん、どうしたの?お姉ちゃんに言ってごらん」
僕に視線を合わせてくれたララお姉ちゃんに少しビクつきながらも、辿々しくかくかくしかじか法で説明する。
「ふんふん、なるほど。お姫様とかくかくしかじかな出会いをして、かくかくしかじかでかくかくしかじかになったと。ただの盗賊依頼が大変でしたね。」
本当それです。
「一つ確認ですが、ソフィア様はコータくんの人見知りを察している感じでしたか?」
「ごめんなさい、分からないです」
「んー、私は聞いた限りではその姫様なら大丈夫だと思いますよ。少なくともいきなり不敬罪だと言って捕まえて来ないと思います。なんなら、ここのギルドマスターに確認しましょうか?」
それはそれで大事になりそうな。
「ええと、依頼の掲示板に僕の捜索依頼が貼られてないか確認だけにしとこうと思いましゅ‥」
「ふふ、そうですか。では、一緒に見にいきましょう。」
いつものように力強く右腕を掴まれ掲示板へ。
でも、そこに4人の男が立ち塞がる。
「へっへ、姉ちゃん。そんなガキはほっといて俺たちと遊ぼうぜー。楽しませてやるよ、へへ」
下劣な笑顔を浮かべ、ララお姉ちゃんに近づく男A。
コツンと小さく音がした。
すると、近づいてきた男Aは急に膝から崩れ落ちた。
ララお姉ちゃんが心配そうに近づく。
「あらあら、急に眠ってどうしたんですか?今、起こしてあげますね」
そして、倒れた男の顔面に思いっきり振りかぶった蹴りを放った。
吹き飛んで壁に磔になった男A。
それを見た残りの3人はもう真っ白。
周りの人達も真っ青。
サイデルで見かける光景がここでも見れるとは。
「貴方達も眠くなるかもしれないですが、私が起こしてあげますね。」
「「「ひっ!?」」」
「ふふふ」
「「「や、やめてお願い!許して!だ、誰かたしゅけて!!」」」
壁に生まれた絵にまた三つの絵が追加された。
もうギルド内はお通夜モードだ。
「さっきから何の騒ぎなのよ。って、なにこの雰囲気? 急に静まり返ってるじゃない」
奥の部屋から現れた女性が、周りを見渡してそして最後にララお姉ちゃんに焦点を合わせる。
「はあーララあなたね?ちょっとこっちへ来なさい。」
「ちょっとミザリーさん決めつけないでくださいよ!」
「この惨状は貴方しか考えられないわ。以前もちょっかいかけてきた冒険者を地面に埋め込んでたじゃない。ほら、来なさい。」
「うー、わかりましたよ。」
そう言って、ついていくララお姉ちゃん。
あの‥ララお姉ちゃん手を離して!
お願いだから!
仲良く一緒に個室に入りました。
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