かぐやひめ

むかしむかし、あるところに、

ギンじいさんと、カピばあさんが住んで

おりました。


ギンじいさんがある日、竹を斧で伐採していると...


「環境破壊は最高ね!!...ん?

なにかしら、あの光る竹は」


不思議な光る竹を見つけたのです。


「とりあえず切ってみましょう」


斧で光ってる部分を一刀両断したのです


「あっぶねえなあ、ジジイ。バカか

そんな切り方したら中身まで切れんだろ?そこまで考えてねえのか、老害

つか、今ネトゲやってるから、後にしてくれない?」


光る竹を切ると中から美しい金髪のキツネの少女がいきなり罵声を浴びせて来ました。


「五月蝿いわねニート、その頭かち割るわよ」


「しょうがないなぁ...」


クソデカため息を吐いて、その少女は

ギンじいさんの家に行くことになりました。


「おおお、かわいいねねねねね...」


カピばあさんは喜びました。


「口は悪いけどね」


「ここwi-fi飛んでないの?

うわ、マジクソだし。

ログボ取れないじゃん...」


ギンじいさんとカピばあさんはその子を

キタキツネのかぐや姫、略してキタキ姫と名付け、大切に育てました。

そして、月日が流れ、キタキ姫は最も美しい女性へと成長しました。


「ばあちゃんパ○ドラでガチャ引くから1万円ちょうだい」


「はいよおおおおおお」


「じいちゃんFXで大損したから10万円借りたよ」


「は?何勝手に借りてんの?あんた私達が年金生活なの知っててやってる?」


仲睦まじく暮らしておりました。

そんなある日のこと、一人の方がキタキ姫の元を訪れました。


「初めまして...。私は隣の国からやって参りました、菜々と申します。

ぜひ、娘さんを貰いたいと思いまして、挨拶にやって参りました」


「私はいいわ。こんなニートいらない」


ギンじいさんは即答でした。

すると、キタキ姫は横になりスマホを弄ったまま、こう答えたのです。


「うーん、けどなー。

じゃあ、“た○き監督の2期の脚本”を持ってきてくれたら、結婚してもいいよ」


「わかりました!必ず持ってきてみせます!」


それから、次々にキタキ姫の噂を聞き付けた者達がやってきました。


オオミミ、アカギツネ、ホッキョク、

キュウビと求婚をしましたが、

キタキ姫はそれぞれに難題を課したのです。


オオミミには

邪剣夜じゃけんよる聖剣月せいけんつき


アカギツネには

“ジュッセンパイヤーの涙”


ホッキョクには

黒塗高牛車くろぬりのこうぎゅうしゃ


キュウビには

美大玉絵巻びだいのたまえまき


しかし、どの人物もそれらの品を持ってくることは出来ませんでした。


「あっ、そうだ。

ボク、月に帰るからね」


「は?」


突然の発言にギンじいさんは驚きました。


「ホントの家は月にあるからさ…

ここはホント退屈だったし、

今帰るね」


「ふざけないでよ!」


「ギンじいさん、カピばあさん、

お世話になったね。不老不死の飴を置いてくよ。じゃ、バイバイ」


携帯を取り出し、連絡すると月から一本の光の道ができ、オープンカーがやってきました。

そのオープンカーに乗り込みキタキ姫は

唐突に月へと帰ってしまいました。


「ねえ、ちょっと!なんなの!?

どういうこと!?」


「おおおお、元気でええええええ...」


数日後、クレジットカード会社から請求があり2人は1000万程の借金を背負うことになるのです。キタキ姫の残した、

不老不死の飴。これで途中で返せなくなることはありません。

老夫婦は、キタキ姫の残した借金を返し続けましたとさ...。


みんなも、お金の無駄遣いには気を付けようね!お金は命より重いよ!


めでたしめでたし。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る