読みました。最後まで読めました。ということは一次選考は読めないやつを振るうというのは(そういう説がある)嘘で、読めるやつも落ちるのだと思いました。あとはもうハマるかどうかじゃあないですか。
テクニカルというか、理屈で気になったことを2点言います。そういうのを期待しているのではなかろうかと思うからです。個人的な背景を言うと、文学とかあんまよく知らない、エンタメが好き、そこを踏まえて聞いてください。そういう人間の感想です。
話が三つ(留年、親の離婚まわりの話、ストーカー)あるのが数えれるぎりぎりだなと思いました。人生は当然のことながら、相互に関連した事象が都合よく発生しないのだが、物語にはそれを期待しますね。もしかしたら賢い人には関係しているところが分かるのかましれないと思うんですが、あんま賢くないのでそこはもっと自明になって欲しいなと思いました。それか、要素同士は関係しなくても、「泣きっ面に蜂」的に最悪になって、うわーマジでこれは終わってるくらいのハイパーバッド状態になるとかね。現状は全体に、それなりの熱量でそれなりに解決していく気がします。「広瀬くんと斎藤さん、その他周辺の人々だけ」の話でも、なんか筋が変わり得ないような気がするとか。
あとわざとやってたら申し訳ないんですが、あんま容姿に関する記述がなくて(ある?)、そんでわりとラストのクライマックスのところで広瀬くんが斎藤さんの容姿についてなんか考えていることが分かるのだが、そうだったんだーとはなるが、そうだったんだねえ、で終わってしまう気がしました。そこがびっくりポイントなら良いのですが(これまでの斎藤さんに対する態度の謎が、この秘密の開示によって分かった、なるほどねえ)、そうでもない気がする。まして最後なんか瞳の描写で終わって、瞳の話あったかな、とか余計なことが気になるような気がしました。これは親切さの問題だと思っていて、親切であることが芸術的なのかは俺には分からないので、むずいところですね。意図的にやってるんなら良いと思いました。意図的でないなら気にしてみるver.もあっても良いのかもしれません。
あとはもう、味の好みの世界だと思いますねえ。わかりませんけど。力のないコメントですみません。
作者からの返信
ありがてぇ……ありがたいです。
ハイパーバッドやりたかったんですよ。でも全然追い込み方が足りなかったというか、今回の主人公にはぬるい人生を歩ませてしまった……。初期の設定だと大学自治が政治によって脅かされており、学生運動やストによって講義どころではなくなるみたいな世界観で、書くのめんどくさかったからそこは削り、代わりに経済的危機に直面させてみたのですが、そのへんの作りこみが適当だったなぁと思ったりしました。キャンパスライフ、未知なので、、、よくわからんものは削るか調べてから書くべきだと思いました。
容姿は単純に書いてる人間(私ですね)の顔認識機能が弱いので、自然に作品に織り込むのが難しいという実情があります。むずかしくないですか、容姿の描写……。
雅島さんの指摘を受けて、一定数の読者が面白がれて、なおかつ私も書くのが楽しい題材を探したほうが早いのかもしれんなぁと思いました。味、、、現状うすぼんやりとしてるので、どこか一か所とがった味にしたい。旨味だけめっちゃ足すとか。
読ませていただきました。
まず、五万字も書いているのがすごいです。尊敬します。絶対に本出せますよ。
小説について、感想といくつか考えたことを書いてみます。
① 斎藤さんが魅力的。腐女子な人ですよね。ちょっと変な人がよく描けていてキャラとしても立っていると思います。個人的にはもっと深掘りしてほしい。
②俺の家族が謎。物語には「俺と斎藤さん」ラインと「俺と家族」ラインがあって、「斎藤」ラインがメインだと思うのですが、そうしたときに「家族」ラインの位置づけが難しかったです。
おかんやおとんの新しい同居人の話はとてもおもしろいのに、メインとどう絡めて読んだらいいのか、よくわかりませんでした。
③俺の語り口。章によって語り口が変わってる? わたしは終盤の語り口が好きで、カッコイイと思う。
とりとめのないことを書いてしまいましたが、感想でした。難しいんですね、文藝賞。どんなのが一次を通るんでしょうかね、いったい。
作者からの返信
ありがとうございます! みなさん優しい……
こつこつ書き続けていつか賞をかっさらいたいです……。
感想をいただけるだけで恵まれているなぁって思います。
うれしい。