書くことはマラソンに似ているね。あしが綺麗な男の人っていいよね

 考えると脳が酸欠で苦しくなるが、考えないと小説はできない。よって小説を書くのは苦しい。くるしぃ。


 書き終わったころには酸欠でぼーっとしている。誤字とかも全然わからない。何回も読み直しているはずなのに全然わからない。なんせ苦しいのだ。なんで苦しいのにやってしまうんだろう。学習能力がない。書けば書くほど「あれ? 全然前よりうまくなってない」「なんでだろう」「慣れてきてもいいころなのに」って戸惑っている間にゴール(書き終わり)がどんどん遠ざかっていく。でもよく考えたら一番最初に書き始めた頃、中学生の時は、書いても書いても、原稿用紙十二枚がやっと。五千文字くらいで「無理だー!」って言ってたので、少しずつ書くものが長くはなっているのだ。


 マラソンに似ている。息が長くなって、少しずつ長距離走れるようになって、でもゴールまでの苦しみは全然減らない、むしろ増していく。ちなみに私はマラソンがとても苦手だ。一生うまくならないし、好きにならない競技だと思う。





 女装を描くために、男の人のための女装サイトを見ていた。タック(外性器の固定)は生殖機能に深刻なダメージを与える可能性があるためやらないこと。やっても短時間、違和感を覚えたらすぐに外さなければいけないらしい。


 いつもこうだ。小説を書くと「これよくわからん」ということがでてきて、というか私は世界のことなんかなんも知らん。知らなさすぎる、ということを思い知り、ほとんど泣きそうになりながらGoogle検索に頼り、「さすがにこんなこと書かへんやろ」ということを調べて終わる。終わる。まじで。調べ物をした日は一文字も書けなかったりする。


 そして謎は深まるばかり、わからんなりに書き始めるがやっぱりわからん、すぐに手が止まる。調べる。わからん。書く。止まる。絶対止まっている時間の方が長い。人生とは。#とは。人生とは空白の時間のことをさすのではないか? 



 私は全体を見るのが得意ではないから、パーツで人を覚えたりする。手の節、爪の形、唇のうすさ、そしてやっぱり異性を見るときは足とか肩とか背中とか手を見ている。あんまり他人と目を合わせたくない。


 それで男の人の脚というのは美しいなとかねがね思っていた。街中でふと見かけた高齢男性の足首がやけにつるりとして美しく、彼はよく走る人なのか、ひらめ筋? というのか、ふくらはぎの筋肉が発達していて引き締まっていた。年齢のせいか毛や毛穴がほとんど目立たない。セルロイドのような表面の質感。


 女装も好きなのだ。あんまり女性に寄せてない異性装が好き。モテを意識した服というより、単純に好きな格好をしている人が好きなのだと思う。

 せっかくだから女装について書こう、と思って書きだしたのが、『あし』だ。




 女装はTwitter、パパ活はインスタ、みたいな記事を見つけたので、TwitterをイメージしたSNSを使う、女装男子の話を描こうと思った。

 SNSの負の面も知りたかったから、たまたま今日Twitterで見かけた炎上の件を眺めていた。けっこう落ち込む。内臓にくる落ち込み。私は好戦的だが喧嘩は一対一でするものだと思っている。一対多になると勝手に一の方に思い入れを抱いてしまう。凹んだ。そら陰口とか嘘はよくない、よくないけど、よってたかってたこ殴りもよくないよね。嫌うならひとりで嫌いたいな、わたしは。


 なんかTwitter、匿名利用の場合個人情報保護の観点からフェイク情報を適宜混ぜ込むのを推奨されているが、こと炎上になるとそういう使い方はめっちゃ悪いということになるらしい。そこがよくわからん……。


 自分を護るための嘘→時と場合によってはセーフ

 自分を必要以上に大きく見せるための嘘→バレれば普通に嫌われるけど別によくないか? 本人が納得していれば。

 誰かを貶める嘘→あかん。(法的にも人道的にも)

 法廷での嘘→黒(法的にね)


 という理解でいるんだけど。あくまで私はだよ。色んな基準があるよね。これはたとえ話なんだけど、動物愛護を訴えるアカウントが絶滅危惧種の毛皮を着てきたら、みんなびっくりする、怒る。というのは感情の機微を理解しないでおなじみの私にもわかる。でも怒られてる人には石投げ放題、という理屈はさすがに、ないよな。その毛皮、おじいちゃん(またぎ)の大事な形見かもしれないし……。

 みんなブーメランブーメランって気軽に言うけどさ、人生なんていかに自分で自分をブチ刺すかじゃない? 過去の自分の発言でがんじがらめになって、殻を破ってからが本番なところない? 若人に発言自体を委縮させる風潮よくないのじゃない?


 というフェチズムと悲しみを泥団子みたいに砂場の砂で磨きながら雑に天日干しした作品がこちらになります。素敵なレビューをすでに三ついただいたので、レビュー一覧を見れば、どのような作品かご理解いただけると思います。


 『あし』https://kakuyomu.jp/works/1177354054890385184/episodes/1177354054890385195


 

 

 我ながらタイトルのセンスがない。泥団子のように磨いていきたいですね……。

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