第15話 そして、全て分かる
わたさんにつれられ、積乱塔を登っていきます。ふわふわしているのに、思ったより丈夫です。
ただ、セキュリティを抜けるのはちょっと難しかったかな?
かなり難しいってことはないんですけどね。
「はぁ……はぁ……」
「大丈夫ですか、雫さん?」
「大丈夫……もし死んだらつれていってくれれば」
「だから私は天使なんかじゃ」
「はいはい、みんな静かに!かみなり姉ちゃんとインターホンで会話するので~。」
インターホン……。結構便利な世界ですね。
わたさんがインターホンを押します。
しばらくして、誰かと談笑を始め、やがて終わりました。
「そこのエレベーター、手配してくれるって」
「マジか!よっしゃあ!」
それは助かります。
待つこと数十秒、エレベーターが来ました。天空なのにすごいです。
……おや?エレベーターの中に誰か……。
「入れ」
「は、はい」
全員入り、エレベーターが動いた。
「お久しぶりです、きりさん」
「そうだな、わた」
「知り合いなの?」
「ああ、私は層雲。『きり』と呼んでくれ。まあ知り合いだ。私が仕えるかみなり様とわたは姉妹だからな。」
層雲……別名『きり雲』。
きり雲だけにキリッとしています。
ちょっと濡れている感じがするのは、水のつぶが集まってできる雲だからでしょうか?
「着いたぞ」
あ、着きましたね……。
ついに……!
「……かみなり様、つれてきました」
「あら、どうも~。」
高身長!
すごい憧れます……。
「はゎ~、かみなり姉ちゃん!」
「わた、久しぶりね~♪」
姉妹愛!
何ですかこれ尊い……。
「……で、翼~?でしたっけ~?」
「あ、はい、天空翼です」
「あなたのこと……なんとなく分かった気がするわ~。」
え?
「……きり、『ハネイ様』を呼んで~。」
「はっ」
きりさんはエレベーターに乗り、更に上の階へ行きました。
「……落ち着いて翼、今からあなたのことが、全て分かるわよ~。」
「え……?」
「ちょっと待ちましょ~。」
かみなりさんの言う通り、きりさんを待って数分。
エレベーターがこの階に着きました。
「みんな、頭が高いわ~!」
かみなりさんの言葉に、私はとっさに身を低くしました。
雫さんも京さんも低くしたのが分かったその時でした。
「……翼、あなたは立ちなさい~。」
え……
私は、立ってて……?
そして、エレベーターから出てきたのは……
大きい翼の生えた……
「……お母さん?」
自然と、そんな言葉が出てきた。
「……え?天空さんの……お母さん……?」
「え、だってコイt……この方、翼がはえてる……天使じゃ……」
「私は……もともと、天使の娘」
「……そうですわね。」
お母さんの声。透き通っていて、綺麗な声。
「思い出しました。小さい頃私は天空の世界で生まれました。」
「赤子に興味を持ち、天の力で翼を生みました。でも、私は天使の仕事が忙しくなってきて、引き取ってもらう『人間』を探しましたわ。」
「それが、お父さん。それから、人間の世界で暮らすことになりました。」
「最初は私も『お母さん』として人間の世界で暮らしていましけど、数日経って天空の世界に帰ることにしましたわ。でも、それから数年経ったある日寂しくなって、天の力を出力最大にし、ここまでつれてきてしまいました。リスクということで、他の人間も巻き込んでしまって……ごめんね、翼……。」
「……大丈夫です。心配しないで下さい。」
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↓
翼
翼を見つけましたわ
天の力
出力最大
多少のリスクはつきものですけどね
「天空さんって……本当に天使だったのね……!?」
「すげぇ、ぱねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
「観覧車の時ぼーっとしていたのは、高い目線だったので。天使の本能が、ね。」
遘√?螟ゥ菴ソ
蟆代@
隕壹∴縺ヲ繧
↓
私は天使
少し
覚えてる
……私のことも分かって一件落着です。
「見たことあると思ったら、まさかハネイ様の血だったとは……」
「あ、わたさん……今、何日でしょうか?」
「え?ああ、8日ですね。」
ってことは……
「まだ胃薬はもつわ」
……良かった
「最後に、どこか行きません?」
「あら、最後じゃないですわよ?いつだって会いに来れますわ?あなたも、天の力をコントロールできればね?」
「え?あ、はい頑張ります」
お母さん……なんか懐かしいです……。
幼少時代がよみがえります。
「でも忙しかったら来れないし、折角だからどっか寄ろうぜ~。」
……まあ、後1週間もありますしね。
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