クズ神様はヒキニートでいたい。

じんむ

第1話

♢ ♢ ♢


 目を向けてみると、時計台がある。

 さて今何時かなと見れば、時計の針は午後八時を示していた。


 そこから視線を移し池の中を見てみると、よく見知った地上界の様子が映し出される。今確か下では十二月だったか。夢の国を謳う遊園地の巨大なもみの木にはチカチカする光が施され、その周りでは男女が見つめ合ったり、寄り添い合ったりしている。


「ねぇ熾天使してんし、あれ何」


 後ろに控える天界序列第二位の熾天使を呼ぶと、ちょこちょこ金髪を揺らしながら走ってくる。


「あれ、とは?」

「いや、あれ。人間ども何してんの?」


 指さすと、熾天使がひょっこり池を覗きこむ。


「逢引きしてますね」

「なに、なんで逢引きしてんの? 今日やたら多くない?」

「ああ確か今日地上界はクリスマスなんですよ」

「クリスマスって、何」

「確かキリストの生誕を祝う人間の祭りごとです」

「キリストって、誰」

「確か神の子ともてはやされた大昔の人間です」


 いやいや誰だよ。キリストマジ何者だよ。俺生まれてこの方独身なんですけど? こっわマジ怖すぎぃ! 俺の知らない俺が人間界に子供を生み落としていたみたいだよう! んなわけあるかよ。ふざけるな。なに、下等種族の分際で俺の子名乗ってんじゃねえよ。分をわきまえろよ。お前が存在したせいでこんなクソみたいな光景毎年見せられなきゃならない俺の気持ちになれ。


「なぁ熾天使あれ、アレ持ってきて」

「アレ? と言いますと?」


 熾天使が小首を傾げると、輪っかの中からクエスチョンマークが現れる。どっか異次元にも繋がってんのかその天使の輪。


「ラッパ。久しぶりに手入れしときたいんだよ」

「へぇ、神様にしては珍しく仕事に意欲的ですね」

「俺だって曲がりなりにも神だからな」


 少々お待ちくださいと熾天使は自分の輪っかの中に手を突っ込む。

 いやいやマジかよ。マジでその輪っかどっかに繋がってたの? 


 俺の戸惑いをよそに、熾天使は「あった!」と無邪気に言って本当にラッパを取り出した。


「はい、どうぞ神様」

「……」

「神様?」


 天使が上目遣いで小首を傾げる。


「ねぇ、その輪っかなに?」


 聞かないでおこうかと思ったが、やはりいつみても気になるので聞いてみた。


「なにって天使の輪っかですけど?」

「いやそうなんだけどね……」


 そんなさも当然そうに言われてもな。まぁいいや、一応この子女の子だし。幼女だけど。あんまり根掘り葉掘り聞くのもよくないだろう。幼女だけど。やだ神様幼女も女の子として扱うなんて超紳士ぃ! ロリコンとか言った奴は殺すけど☆


 まぁそれはさておき、俺も俺で久々に仕事をせねばならない。神様らしい事するなんて何百年ぶりだろうか。なんなら何千年ぶりまである。


 池を覗き込むと、人間界が見えた。相変わらずイチャコラしてんなーと思いつつ、ラッパを一吹きする。

 刹那、静かだった水面が荒波打ち、爆音が辺りに轟いた。


「ちょ、ちょっとぉ⁉ 神様なにしてるんですかぁ⁉」


 熾天使幼女が手をわちゃわちゃと訴えかけてくる。


「いやうざかったから、世界を滅ぼすラッパで人類滅ぼした」

「あーなるほど。うざかったからって、ええぇぇぇぇ⁉」


 わーどしよーどしよーと涙目幼女が慌てふためく。人類を滅びたくらいでそんなオーバーだな。それともあれか、仕事が増えるからそんなに焦ってるのか。やれやれ、俺が何億年仕事サボって……あ、神様しれっと本当の事言っちゃった? テヘペロっ。ともかく、ニートプロフェッショナルの神様は、そこらへんは抜かりはないから大丈夫だヨ!


「安心しろ、全員地獄送りの審判下しといたから俺たちに仕事は回ってこないぞ」

「仕事が回ってこないぞ。じゃないですよ! そんないい顔して言わないでください!」


 やだぁ、そんないきなりいい顔だなんて言われたら、神様本当の事でも照れるぅ~。


「神様、この世界の事知ってます? 地獄、地上界、天国、この三つの均衡があってこそ世界は初めて成り立つんです! それが崩れたとなれば……ああ、ああ……」


 幼女はこの世の終わりだと言わんばかりに嘆き始める。いやまぁもう終わってるんだけどね? この世。


「まぁ何、別にそこまで悲観すること無いんじゃないの?」

「悲観しますよ! 均衡崩れたら天国消えるかもしれないんですから!」

「え、マジ?」

「大マジです!」


 幼女は顔を真っ赤にして頬を膨らませる。なるほど、天国消えちゃうのか……。 だったら当然俺も消えることになるわけだ。


「最高だな」

「はい?」

「だってもう一生働かなくてよくなるんでしょ? 最高じゃん。マジ神かよ。神俺だけど」


 言うと、幼女はもーっもーっと白ワンピの裾を握り地団太を踏む。なにこの牛さんめっちゃ可愛い。


「とにかく地上界をいち早く復活させないといけません!」

「いや無理無理。このラッパには修復機能とかついていないし」

「そこをなんとかするんです!」


 んな無茶苦茶な……。もう滅んじゃったからよくね? 

 ていうかここであいつら復活させたらまたあの光景見せられるんでしょ? 絶対嫌なんだけど。


 先ほどの地上界に吐き気を覚えげんなりしていると、幼女が何かを思いついたのか、輪っかをチッカチッカ点滅させる。そんな機能もついてんのかそれ……。


「コモン図書館に行きましょう!」

「は? コモン図書館ってあの図書館?」

「はい!」


 はい! じゃなくてさ、この子何言ってんの? あそこって確か天使や悪魔御用達で利用者の大半が人間界の社会とか知りたいから利用するという意識高すぎる図書館だろ。絶対行きたくない。

 とは言え、俺は紳士なので女性の幼女様の話にはちゃんと耳を傾ける。


「一応聞くけどなんでコモン図書館行くわけ?」

「それは勿論地上界を復活する方法を探すためです!」


 幼女はむんと言い放つと、どこか誇らしげに小さな胸を張る。


「なるほど、要するにかたっぱしから本を漁りに行くと」

「そうです」

「分かった。行ってらっしゃい」

「はい、行ってきます!」


 幼女が揚々と図書館につながるゲートに歩いていく。きっと子供を見送る親の心境ってこんな感じなんだろうな。まったく、大きくなりやがって。


 目頭を熱くしていると、幼女がゲートの前で立ち止まり、くるっと振り返る。そのまま元来た道をばたばた走ってくると、こちらに戻ってきた。


「なに、忘れ物?」


 やれやれ、まだまだ親離れは遠そうだな。


「いや違いますよ! 神様も行くんです!」

「おいおい、遠足は保護者は同伴できないんだぞ?」

「誰が遠足に行くんですかぁ! こうなったの神様の責任なんですから来てもらいます!」


 幼女が俺の背後に回り込むと、くいくいと弱い力で背中を押してくる。一応保護者である事は否定しないんだな。まったく、モテる神様はつらいなぁ。


「ああもう! 動いてください!」


 幼女が言うと、ふわっと身体が持ち上がる。


「あの、ちょっと何してるんすか先輩?」


 幼女先輩の方を見れば、小さな掌から何やらオーラが俺へと伸びていた。


「念力です。えいっ!」


 可愛らしい掛け声とは裏腹に、俺の体は猛スピードでゲートに突撃していくのだった。まぁこの子熾天使だしこれくらいできるよね。幼女だけど。


 ♢ ♢ ♢


 というわけでやって参りましたコモン図書館。辺りを見渡せばなんという事でしょう、ハウツー本とかそういうのしかねぇ……。利用者に合わせてその手の蔵書を増やしてるんだろう。


 これが文学とかなら多少テンション上がるんだが。実は読書するの好きだし。最近は天使のスリーペドフィリアだとかロリキューブとか読んだ。まったく、小学生は最高だぜ!


「神様なんでニヤついてるんですか……」

「あまりの本の多さに顔が引きつってるだけだ」


 ジトーッとした幼女の眼差しを受け流し、手ごろな本棚に目をやる。えっとなになに……今日から始めるSPI試験、WEBテスト完全攻略ガイド……不思議だなぁ、なんでかすっごく怖気が走るね! 悪魔の書物かな?


 何故か仕事という文字が浮かび、嫌な気分になっていると、ふと図書館内に赤髪ツインテールのロリっ子が入ってきた。そいつはずかずかと歩いていくと、司書へと近づき、バシバシとカウンターを叩き始める。


「ちょっとあんた、図書館の司書でしょ! 人間を全員生き返す方法教えなさい!」

「いやはや、そのような書物はちと見当たりませんな」

「は? 意味が分からないわ! こっちは一刻を争ってるんだから早く教えなさい!」

「そうは言われましても……」


 眼鏡をかけたコンドルの司書が実に迷惑そうに頭を掻いていた。うわぁ、司書さんあんな客も対応しないといけないとか大変そうだな……。


「神様。あれ!」


 幼女が何に気付いたのかカウンターの方を指さす。


「コラ、見てはいけません」


 幼女の視線を手で遮ると、くるりとその光景に背を向けた。面倒ごとは事前に避ける。これニートの鉄則。


 とりあえず生き返らせる本も無いなら地上界を復活させる本も無いだろう。ここにいる意味はもはやない。あのロリっ子に気付かれないようそそくさと出口までやってくると、ふと扉が別の誰かによって開けられる。


「ああ……」


 扉の先を見れば、よく見知った顔がそこにはあった。

 真紅の髪は腰まで湛えられ、すらりとした肢体の胸元には豊かな谷間が形成されている。艶やかな黒のドレスに身を包み漆黒の翼を生やすこいつは、俺のいる天国とは対にあたる地獄を統治する邪神だった。しかし最後に会った時はいつだったか、その時よりも幾らかげっそりしている。


 邪神は俺の事を確認すると、ニコリと微笑みかけてきた。俺もまたニコッとお返しすると――凄まじい衝撃が全身を駆け巡る。

 気付けば胸倉を掴まれ壁に押し付けられていた。


「あら、天神じゃない。随分とお久しぶりね」

「よ、よお邪神。随分と老けたな」

「はい?」


 邪神は笑顔で聞き返してくると、胸倉を掴む力がさらに強くなる。あの痛いっす……。


「誰のせいだと思っているの?」

「歳のせいだろ?」

「うふふ」

「はっはっは」


 お互い笑い合うと、不意に俺を掴む力が緩くなった。

 しかし刹那だった。邪神の膝が少し浮いたと思えば、俺の股に凄まじい衝撃が走る。


「あがッ……!」


 来ると分かっていても避ける事が出来ない神速の膝蹴りだった。阿鼻叫喚の嵐が全身を隅々まで駆け巡り、勝手に四肢が地面につく。


「わわ、神様⁉」


 幼女が慌て気味に駆け寄ってくるが、今の俺には言葉を返す気力もない。


「きゅ、急に何するんですか邪神!」

「罪を自覚しない哀れな子羊に制裁を与えただけよー?」


 いやそれ俺の仕事だから。まぁ九割以上部下の天使に任せてるけどね!


「あ、邪神様!」


 ふと先ほど司書に絡んでいたロリっ子がこちらに駆け寄って来る。


「もう、先々行くんだから悪魔ちゃんったら、司書の人に迷惑かけなかった?」

「当然です邪神様!」

「あらいい子いい子」


 邪神が赤髪ツインテールの頭をなでると、ロリ悪魔は嬉しそうに頬を染めた。

 いやいや、この子なにいけしゃあしゃあとほざいちゃってるんですかね? さっき盛大に迷惑かけてたよね?


「迷惑を迷惑と思っていないだなんて、これだから悪魔は低俗なんです」


 幼女も俺と同じ事を思っていたらしい。ロリ悪魔の姿を半目で見ながらそんな事を呟く。

 それにロリ悪魔も気付いたらしく、どこか蔑んだ眼差しで幼女を見やった。


「あら、誰かと思えばチビ天使じゃない。ちんちくりんすぎて目に入らなかったわよ。三百年前からまったく成長してないのね?」

「なっ! そ、そんなの悪魔も同じでしょう!」


 幼女がぷんすか指摘すると、ロリ悪魔は勝ち誇ったように笑みを浮かべる。


「残念ながら一ミリ伸びたわ」

「がーん!」


 幼女が擬音を口に出すと、天使の輪っかからがーんという岩の文字が飛び出す。いやマジでさ、その輪っかなんなの……。


「なんでなんですか……なんでこんな不公平が……」


 幼女が四肢をついて嘆き始める。まぁショックなのも無理はないか。だって頭一個分は身長違うけどこの子達実は同い年だもんね。ただ神様的には小さい方が可愛いからこれでいいと思うよ!


 さて俺はそろそろ退散するかと床を這いながら出口へと向かわせてもらうとすると、肩をがっちり掴まれてしまった。


「さて、とりあえず今後の事については話し合おうと思うのだけれど? ね、天神」

「あ、やっぱりそうなる?」

「当たり前よ。あなたは私たちの世界を滅茶苦茶にした当事者なのよ? まぁ逃げるのは自由だけれど、その時は金爆シュートをもう一度……」

「いや参加します。ぜひぜひ話し合いに参加させてください!」


 またゴールデンボンバーを股で起爆されるなんてたまったもんじゃねえ。これ以上やられたら女々しくなるどころか女になっちゃう。


 とりあえず席に座りましょうと邪神が俺を無理やり立たせるので、俺は仕方なく後に続いた。

 

 手ごろな椅子に腰掛けると、邪神が微笑みながら尋ねてくる。


「じゃあまず聞こっか。なんで地上界を滅ぼしたのかしら?」

「リア充がうざかった」

「金爆シュート放っていいかしら」

「おま、正直に言っただけだろうが!」


 突然恐ろしい事を言いだすのでついついこちらの声も張ってしまう。いやだってあれ超痛いんだよ? あんなのまた食らったら今度こそ昇天する。まぁ俺神様だからそもそも天にいるんだけど。


「この際とりあえずそれは置いておくとして、死んだ人間の魂を全て地獄送りにしたのはどういうつもり? おかげでずっと働きっぱなしなのよ?」


「いや俺に対する信仰心の欠片もねぇ奴らが天国に行けるわけないでしょ。キリストってマジ誰だよ。なに、神の子って。俺そもそも童貞なんですけど? いやまぁ百万歩譲ってそいつを信じるのはまぁいいよ。拠り所っていうのはどうしても必要になる。でもさ、俺の子供の降誕を祝うはずの行事なのに、途端イチャイチャし始めるあいつらマジなんなの? 神の子供と認識している上でそういう事しちゃうとか、これ明らかに俺に対する侮辱だよね? だいたい……」


「分かった。もういいわ。童貞の独白なんて聞きたくないから」

「あ? テメェ童貞馬鹿にできる立場なのか? 喪女の癖に生意気なんだよ」

「はい?」

「どうせテメェもしょ……」

「分かりましたから神様! やめてください!」


 ふと幼女が俺たちの間に割って入る。幼女が恐る恐る視線を向ける先では、邪神がこれ以上も無いほど華やかな笑みを浮かべていた。おっといかんいかん。邪神相手だとついつい平常心を失ってしまう。このまま続けていたら間違いなく金爆シュートがさく裂していた……。え、それ以前の問題?


「よ、よし、話を戻そう。それで、お前らはあれか、死者の半分くらいを受け入れろと言いたいのか?」

「まぁそれもそうだけれど……」


 強引に話の軌道修正に入ったがとりあえず邪神は怒りを抑えてくれたらしい。笑顔からどこか憂いを帯びた表情になると、そこにロリ悪魔が口を挟む。


「ほんとふざけないでよね! おかげであたしたちに休む暇は一分たりとも無いわ! こんな労働形態が続けば悪魔がストライキ起こし始めるわよ!」

「うわなにその地獄社会……」


 ロリっ子にストライキとか言わせちゃう地獄を半ば引き気味に見ていると、横で幼女が半目で睨んできていた。


「言っときますけど神様、うちもけっこう危ないんですよ? 誰かが働かないせいで」

「誰の事だよ。まぁ仮にそんな奴がいたとして、働きアリっていうのは誰か必ずサボるもんだから仕方ない」

「最低ですね……」


 幼女が侮蔑の眼差しを送り付けてくるが侮ってもらっちゃ困る。紳士歴が何億年にも及ぶ俺にはむしろご褒美なんだよなぁ! ブヒィ!


「でも一番の問題は世界の事なのよ」


 心の中でブヒブヒ言っていた俺とは裏腹に邪神が声のトーン低く言う。


「えっと、俺たちの世界ってそんなやばいの?」


 流石の俺もこれには気まずく、自然と声が控えめになりながらも聞いてみるが、返って来たのは沈黙だった。

 おいおい嘘ですやん……。うちの世界そんなもろかったのん?


「だから邪神様はこの図書館なら何か方法が分かるんじゃないかって忙しい時間を割いて来たのよ。まぁ司書に聞いてみても何も答えてはくれなかったけど」


 ロリ悪魔がちろりと司書コンドルの方を睨み付ける。いやまぁもし知ってたとしてもあの態度じゃ教える気にならないと思うよ? 


「やっぱり何も言わなかったのね。この図書館は色々な世界に通じてるとも聞くからそこを管理する司書なら何か知っていると思ったのだけれど」


 邪神の言葉を最後に、皆が顔を伏せまたしても重い空気が漂い始める。なるほど、とりあえず邪神たちもだいたい俺達と発想は同じだったってわけか。まぁそうそう世界を再生させる方法なんて書物には無いよな。

 はぁ、働くのは本意じゃないけどもう仕方ないか。


「分かった俺がなんとかする」


 もはや諦念だったが、自分で蒔いた種くらい自分で回収する。


「あなたに何ができるというのかしら?」


 邪神が少しでも気を晴らそうとしているのか、煽って来るが俺は動じない。


「俺を誰だと思ってるんだ? 曲がりなりにも神だぞ」


 俺は邪神より上位の個体だ。世界序列なるものもこの世に存在するが俺は一位で邪神は二位。その差は大きい。

 俺は一人図書館をあとにした。


♢ ♢ ♢


 地上界を見る事の出来る池のほとりまでやってくると、俺は一人静かに瞑想する。


 再三言っておくが俺は神だ。ニートしようがクズ野郎であろうが紳士であろうがその事実は揺らがない、紛う事なき神なのである。

 風一つない静かな空間で俺はある呪文を唱えた。


「デウス・エクス・マキナ」


 刹那、俺の周りに数多の幾何学が顕現した。数秒後、先ほどまでいなかった熾天使幼女が後方に控える。

 さらにその後ろへと視線を向けてみると、時計台がある。

 さて今何時かなと見れば、時計の針は午後八時を示していた。

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