第15話 夢をみた

 恋をする夢をみた

 誰かに恋をした

 幸せな気持ちだった

 誰か解らないけど…僕は恋をした


 知らぬ誰かの夢をみた

 優しい夢だった

 温かい世界に生きた

 僕はずっと其処に居たいと願った


 誰かと何か話していた

 愉しく笑ってた

 眩しいくらいの午後

 彼女が誰か解らないまま、でも…


 コレが夢だと気付いた

 目醒めを拒んだ

 まぶたを硬く閉ざし

 視界が暗くなり…僕は現実に戻る


 もう一度…もう一度…

 何度、目を閉ざしても、もう夢には戻れない


 身体を丸めて…僕は泣いた

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