第10話 受諾

 すべての痛みを受け入れよう

 それだけのことをしてきたじゃないか

 自分勝手に生きてきて、何人泣かして生きてきた?

 何人の人生をダメにしてきた?


 オマエに出会わなければ…


 水ぶくれの皮膚が破れて体液が靴下を濡らす、痛みから歩き方がおかしくなるから、別の場所に水ぶくれができる

 硬質化した皮がめくれ、下から赤い皮膚が剥き出しになり滲みる。


 ぶよぶよの足、硬質化した足

 痛いか?痛いか?


 ざまあみろ…


 剥がれた爪、黒ずんだ爪

 痛いか?痛いか?


 いい気味だ…


 醜く歪なオマエの足

 醜く歪な僕の足


 爪が抜け落ちた小指の足がズキズキと痛む


 もっと…もっと…ボロボロになればいい


 誰よりも僕が、それを願おう


 この痛みが僕をさらにゆがめていく…


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る