第39話 エピローグ
トイレが出来てから三ヶ月程経った。
このトイレは僕らだけでなく噂を聞きつけて様々な人が見学し排泄していった。
そして街の人の要望により僕はトイレを他にも作ることになった。宿屋に一つ、役場に一つ作った。それから街の西門の側にも作りかけの物が一つある。
もっとも小屋は大工さんが作ってくれたし穴も僕だけでなく役場で募集して集まった人達と一緒に掘ったのでそう苦労はしなかった。木材もあったし建築資金もそれぞれトイレを必要としている人が出したのでなんら問題はなかった。
全く順調にトイレは作られて行った。
僕は今そのトイレ建築とこれまでしていたような日々の仕事をしながらトイレのある快適な生活をしている。そしていずれは温水洗浄機付き便座の付いたトイレを作ろうという大きな野望を懐きながら。
そんな毎日の中、今日もトイレで用を足す。様々な人が使っていったので毎日欠かさずに掃除していてもやはり多少の汚れは溜まっていく。
「ふう」
今日も快食、快眠、快便、実に健康的な生活だ。
用を足しながら思う。やっぱりトイレがあるって素晴らしい。
だが問題がないわけではなかった。
「なんか、やっぱり臭いな」
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