いたみ

乱立する御影石の

こもった熱を取るように

薄暗がりが広がって


ひい

ふう

みい と

数えきれなくなり


木陰にいたわたしの

立つところなどなくなった


青い空のちぎれ雲

のように白い

木蓮の花弁を


ひとひら

ふたひら

みひら と

ひきちぎり


針に通した

まっさらな糸で


ひとさし

ふたさし

みさし と

数珠につなげて


安らかに逝った君の

手向けにしようか

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