第2話 隠れ家

そして、ここに来てから3日がたった。

壁をすり抜けたり、分身したりのハチャメチャで僕からしたら苦しすぎる環境だ。

僕は職業選択に行くともちろん勇者にはなれず農家になった。

それ以外は勇者か魔王なのに。

「こんな生活いつまで続くんだ?」

そう街の中を歩いていると、暗い路地裏を見つけた。

そこはバクで出来た廃れた酒場だった。


カランコロンカラン……


「あのーすいません…」

酒場の扉を開けると1人の男がカウンターで寝ていた。

僕はカウンターに座り起きるのを待っていた。

「ん?誰だ?」

僕はカウンターに座りながら答えた。

「東龍之介と言います」

「客か?」

すると、男の人が言った。

「さっさとかっぱらっていけよ、どうせ金払わねーんだからよ」

すると、僕は答えた。

「僕に能力はありませんし、お酒も飲めないですが、気になってきただけです」

すると、男は驚くように飛び上がり起きた。

「チートがない?!珍しい兄ちゃんだな……」

男はそう言いながら僕の話を聞いた。

「そうか、そっちの人生はやり直しなんて効かないんだろ?」

僕はコクリと頷いた。

「まぁ…」

すると、男は俺に宣言した。

「じゃあ俺はお前をサポートしてやる!」

「はい?」

僕は愚痴を言いに来ただけなのにまた変な展開へと変わった。

「サポート?」

「あぁ…俺が持つ1番の特殊能力は人を格段に成長させるチートだからな!これで反逆するぞ今の世界と自分に!」

男は俄然やる気をたぎらせていたが僕はその感情にはついていけなかったが勝手に決まり勝手に準備をされていた。

「これがお前がこのチート世界を変える計画その1だ!」

そう掲げ男は初めて僕に自己紹介した。

「俺はこの酒場のマスターをしている榊明彦(さかきあきひこ)元々お前と同じ世界にいた人間だ。2周目だけどな…」


その榊の言葉に僕は驚いた。


「俺と同じ世界にいた人間?!」

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