自由にも限度があるから!ふざけすぎ!(代案者・レディ)
━━( ´Д`)y ━━
タバコ吸いたい
「おい助手、タバコくれ。なんでもいい、ものを壊したいっつぅ禁断症状が出そうだ」
『あぁもう!貴様はバカなのか?食事にありつけるだけでも有難く思え!』
「娯楽が欲しいんだよこっちは!寝るか、飯食うかなんぞ飽きちまうわ!」
『えぇい黙れ!施設に異常が出てから1日経ったのだぞ!未だに原因がわからんのだ、イライラしているのはこちらなのだぞ!』
異常、異常ねぇ…シャドが何かしでかしたのは分かるが、1人じゃねぇな…誰が味方に着いたんだ?
「原因ってのはなんだよ」
『誰が貴様に教えるか!あぁくそ!私はまだ…まだだ!』
あーあー、自分の世界に入っちゃったよ
…こちらも準備しとくか
シャドと、その仲間達が来てるってことは俺の救出が目的か
この施設の全てが、電気で稼働してて助かったよ
脱出にあたっての俺が消費するものといえば
ひとつ、俺の爪
ひとつ、俺の魔力
まず全ての壁を軽く叩いていく
お?ここの壁、音が変わったな
電線が通る場所はかすかに音が変わるんだよな
爪に魔力を込めて…
この時注意すんのは身体全体にバフをかける感覚じゃなく、魔力を爪に集中して込める感覚だな
魔力暴走し、爪が縦に割れます
血が出ます
ここでまだ焦っちゃダメです
限界を知ってりゃ、限界まで込めるのがいいでしょう
電線が通る場所に爪をたてて、押し込んでいくと、指が赤くなるが問題ねぇ
爪先の魔力が暴走して、爆発する
これで壁が壊れました
「いってええええええええ!!」
『やっと見つけたぞ!侵入者共め…っ!?た、“タバコ屋“!貴様何をしている!』
タイミングバッチリだ、爪が割れて指先全部血塗れだけど
「何って?こうするんだよ!」
破壊された壁の中にある電線を思いっきりぶち抜いて、ショートさせる
1度停電が起こり、予備電源が復帰するまでの間に部屋から出る
「おし、来い!!」
━━(^≧ω≦^)━━
「!、きたぞ!」
オレことシャドが叫び、アイギスに促す
「やれやれ、1日経ってやっとか」
「それだけ相手も“タバコ屋“に現状、知らされたくないんだろ」
施設の扉が開いていく
「ということは焦って言葉をこぼしたか」
アイギスの部下4人が先行し、施設内にいる敵に魔力や武器を使い、見敵必殺をし始める
ノートパソコンを開き、アイギスの部下に情報を伝達する
「タバコ屋が起こした停電を利用して、サーバーにアクセスした。“タバコ屋“は物音を聞き付けてこちらに来ている、監視カメラの映像では、タバコ屋は全裸だからわかりやすいぞ……なんで全裸なんだ?」
「む、そうなのか。私も脱いでおかねば失礼だな」
「どういう発想で失礼だと思ったんだよ、脱がなくていいから」
先行したアイギスが率いる部下は、安全確保を確認し、中に入っていくオレとアイギスのお嬢さんを迎える
最初の見敵必殺からは敵が出てこなくなった
「静かだな」
俺は呟き、アイギスは何かが視えたのか命令を出す
「全員、備えろ」
部下4人はアイギスお嬢さんを囲むように周囲を警戒する
壁が動く
『どうやって嗅ぎ付けたか知らないが、ここから先は行かせん!あぁ!こら待て!“タバコ屋“!!』
動く壁は防衛システムなのか、ガトリングやレーザー光線銃を出現させ、こちらに向けてくる
「あのタイプは撃ってから1秒装填だ、サーバまでのハッキングに、力入れてるからそっちの処理は任す」
「わかった、『光人のラクガキ壁画』」
アイギスが魔法を唱えると、すぐさまアイギスが発動した光の障壁が防衛システムの銃撃、熱光線を防ぐ
撃ち終わった武器の類を見計らい、部下4人が使用不能にしていく
「防衛システム停止、出現する気配なし、どうされますか?」
部下のひとりが質問し、アイギスお嬢さんが答える
「“タバコ屋“を丁重に迎えろ、相手は私と黒猫がする」
「御意」
2人ずつで横に並び、“タバコ屋“を迎えた
やりすぎだろ、しかも敵陣で
━━(。・ω・)y━━
手が禁断症状を出し始めた
タバコを持つスタイルになりつつも、出迎えたアイギスのお嬢さんを見て驚愕する
「お仲間がいるとはわかっていだが、アイギスのお嬢さんとはな。顔広いな“猫男A“」
「え、その呼び方まだ続けんの?まぁ施設が無事で良かったわ。色々回収しておきたいしな」
「俺がいると物を壊すみたいな言い方するなよ…しかし、仕事熱心で何よりだな!…んで?アイギスお嬢さんは何しに来た」
「久々に会ってそれとは、相変わらずだな“タバコ屋“」
「ちょっとした挨拶じゃねぇか、イライラすると綺麗な顔がズタボロだぜ?」
「そう誉めちぎるところも変わってないな」
「だろう? 」
「え、今の褒めたか?」
疑問符を浮かべるシャドに対し、アイギスのお嬢さんは鼻で笑う
「ふっ、私たちの高度な会話についていけてないな」
「俺から“隠し屋“を褒めることは無いからな、褒めるとこないし」
「はぁ!?俺今回、マジ裏方頑張ったんぞ!」
「だ、そうだが?“タバコ屋“」
「よーしよしよし、偉い偉い」
猫顔の頭を撫で、手を下に持っていき、顎を軽く撫でてやる
「んに〜…って!ちが!やめろ!」
「はっは、照れるな照れるな」
「私にもやらせろ」
「単眼にはぜってぇやらせねぇ!」
「俺はいいのか?」
「てめぇもダメだ!二人とも大人しくしてろ!」
しょぼくれ、全裸で正座する俺とアイギスのお嬢さんは、小声で話し合う
「あぁいうとこが可愛いんだよ、雄だけど」
「猫の性だな、私は撫でたいよ」
「聞こえてっからな!てめぇら!猫の聴力舐めんなよ!」
シャドの怒声に割り込むようにスピーカーから警告が入る
『仲睦まじいところ悪いが、本気で殺しに行かなきゃ…
ダメなようだね?』
「今のは誰だ?」
と、アイギス嬢
「いや、オレは知らねぇけど…“タバコ屋“の親戚か?」
「スピーカーで話すような奴を、身内にした覚えはないんだがな…誰だ?」
『タバコ屋には!会話越しに!ラナバスタ博士の助手だと言っただろう!』
「俺は過去を振り返らない主義なんだよ」
「の割に、過去について調べたがるけどな」
「言動うんぬんは振り返らない主義なんだよ」
「うっわ、言い換えたよこいつ。言葉に責任もてよ」
『き、貴様ら!ふざけるのも大概にしろ!』
「んじゃ真面目モードな。“隠し屋“、終わったな?」
「喋り始める前から終わってたよ。…なんで茶番なんか始めたんだよ」
シャドは閉じる前のノートパソコンを開き、エンターを押す
<防衛システム完全停止、異常はありません>
『ば、馬鹿な!なぜ止まったのだ!』
「さらにこんなことも」
<マスター委譲権限を確認、“隠し屋“様に移行します>
『まて!止まれ!やめろ!!』
「止まんなーい!んじゃ、名も知らない助手君、グッバイ!」
<指定異常物体反応確認、デストロイモードに切り替えます>
『やめろ!待ってくれ…っ!私はここで死ぬ訳に──────』
スピーカーからは途中でセリフが途切れた
シャドの持つノートパソコンを覗くと<指定異常物体反応消滅、排除確認>と表示されていた
「なぁ、マヌケ」
「隠し屋って呼んでくんね?なんだよ」
「ラナバスタ博士の居場所、聞いた方が良かったのでは?」
「あっ」
「あっ」
すると、どこからともなくスピーカーからナビ情報が入る
<ラナバスタ博士の現在地は、城の研究施設にご健在です>
「お前達より優秀だな」
アイギスのお嬢さんは呆れ
「分かってんのか猫男」
俺がシャドを責める
「お前も入ってるからな“タバコ屋“!?」
なにか言ってるが、無視する
シャドはうなだれるが、質問してくる
「所在地わかったから向かうだろ?」
「無論だ」
「モチのロン」
「いつの時代の言葉だよ…」
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