お見舞いにお酒は持ってこないでください、病室から抜け出しますので

今俺が存在する世界には二種類の人型が存在する



融合する前の人間と融合あとの人間だ


前者は、魔法を使える人間は限られた


使えても説明書もないので暴走し、即逮捕、隔離施設行きだ



では後者はというと、全員が使えるという事実だった



銃という存在を知らないのは魔法が日常茶飯事だった為か、文明が止まっていたことが原因である


では後者が銃を扱えるようになるとどうなるか



それが第1次魔大戦である


銃を扱う前人類と、魔法と銃を使う新人類


勝敗なんざ始まる前からわかっていたことだ




だがそんな時、現れたのが“破壊英雄の黒狼“とかいう黒のフードコートを深く被る正体不明の存在


その存在は前人類、新人類問わずぶち殺し、大戦の原因の一つである国ひとつを荒野に還すという荒業を成し遂げた



荒野にされた対象は『ノギロ』


『ノギロ』は当時最も戦火の中にあり、死者は億を超えてたそうな



“破壊英雄の黒狼“に目を付けたのが“金龍師“ことティアのババアだ


激闘の末、“破壊英雄の黒狼“は倒された



という情報までが、最近掘り起こしたものだ





話を戻すとして、“黒の捕縛師“連中が敵対してるヤツら


扱う銃の質は高い、『ハルバート』も質は高いがそれに匹敵する程か


上に立つ奴の教え方がいいのか、銃を扱う精度は並の兵士より上回っている


一人、また一人と“黒の捕縛師“側がやられ、前線を下げるしか無くなっていく



敵対してる奴らは“この程度か“、“俺たちより弱い“と余裕を持った笑みを覗かせる





まぁその笑ってる奴の後ろに俺がいるんだけどよ



屋根を貫通して上から狙ってもよかったが、焦る顔が見たいので連結部から侵入し、今に至る



敵さんが進もうとしたところを、デザートイーグルの銃身で肩を叩く


「なんだ?指示の意味は教えたはずだろう?」


笑ってた奴は振り向き、俺を見て目を見開く


「あんたを殺す指示を教えて貰ってねぇな!」


「貴様っ!」


頭をぶち抜き、脳みそが飛び散る


最後の発言が貴様で終わるとか


ろくな人生積んでなさそうだな


「きったねぇ……お、敵さんこっち気づいたか」


周りを見ると、他の敵が俺を見て、震えていた


「何震えてんだ、戦場なんざ死と隣合わせだろうが…命乞いするなよ?」


言ってすぐに、近くの敵の眉間を撃ち、命を絶つ


3人、4人と、その車両を占領したいたヤツら全員を、人の皮を被った肉塊に化す


“黒の捕縛師“に近づく


「ヒーローは遅れてやってくるってな」


「さすがに今回は焦ったぞ…1時間は遅すぎる、寄り道は終わったのか?」


「んにゃ、まだ途中。っと」


足音がしたので、音がした方向に銃だけを向けて発砲する


断末魔を残し、そいつは事切れたようだ


「ノールック射撃とは、恐れ入った」


的を視認せずに撃ち抜く技術だ


「褒めんな調子乗っちまう」


「わかったもう褒めん、兵士全員!体勢を立て直し前進するぞ!」



褒めてもいいんだけど…まぁいいや


「行くぞ!」


“黒の捕縛師“の掛け声が上がる

兵士たちは掛け声に応じ、前の車両へと進んでいく


俺はデザートイーグルの弾を確認、装填し、先頭を走る





俺が列車に乗り込んで30分か


列車は各駅を無視し、飛ばしている


「“黒の捕縛師“よぉ、この列者についてなんだが」


「“タバコ屋“、その件だが調査班から連絡は来ていた」


「なんで黙ってたんだよ」


「知らぬが仏」


と言われても考えてしまう


「……終電駅に突っ込むか、反対からくる車両とキスか、谷底があってそこに突っ込むか」


「……2つ目だ」


「知ってた方がいいじゃねーか!ぶつかる相手の車両に人はいるのか!?止める命令は出したのか!?」


「そんなに質問をぶつけるな!人は乗っているが次の駅で全員下ろす命令は出している!」


「ならいいが!人のってねぇ列車とぶつかってお陀仏はゴメンだそ!」


「だからこうして急いでいるんだろう!!」


言い合いっこしながら進む俺たちは先頭


すると横からポーンクラスが変態し、突っ込んでくる


「ウォォォオオオ!!」


「黙れ!」


すぐさま両膝をぶち抜き、膝を崩す

それを見て、眉間に弾丸を撃ち込む


「やるな“タバコ屋“」


「言ってろ…最悪、列車が正面衝突することは頭入れとけよ」


「わかっている、全員前に進め!」


兵士たちは狭い車両と言うにも関わらず、隊列を崩さずに俺たち2人のあとを進み始める



先頭を走りながら疑問をぶつける


「隊列が揃ってんのはいいが、戦闘時が面倒くせぇだろ」


「一理あるが、各隊員はそれが体に染み込んでてな…」


「なんで新米連れてんだよ!?」


「新米隊員ではない!ペーパーテストと診断テストで上位の成績を選んだ精鋭たちだ!訓練期間は2週間ほどだが!」


「それを新米って言うんだよ!」


「グオォォォォオオオ!!」


「うるせぇ黙れ!」


またしても横からくるポーンクラスの変態をぶち抜き、息途絶えさせる


「皆!安全確認後、装備整え、前進するぞ!」



“黒の捕縛師“が兵士全員に気合いを入れ直させ、進もうとした直後



2ndがいると思われる車両が赤く爆発した

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