コスモス

勝利だギューちゃん

第1話

コスモス

秋桜と書く

その名の通り秋の花で、俳句では秋の季語とされている・・・


花言葉は「乙女の純真」

女性をイメージした花のひとつだが・・・


今の世の中、コスモスが似合う女性は・・・

・・・いないと思う・・・


コスモスは宇宙を意味していて、そのためか好きな花にあげる人が多い。


近くにコスモス畑がある。

毎年、秋になるとピンク色に染まり、大勢の人が押し掛ける。


僕も、そのひとりなのだが・・・


いつもここには、ひとりで訪れる。

男友達同士は、虚しい・・・

彼女はいない・・・

そのために、ひとりでくる・・・


コスモスの花びらに、指で触れる・・・

こうすると、コスモスの心が伝わってくる・・・


「あなた、毎日来てくれてるね」

「うん」

「コスモス、好き?」

「うん」

「ありがとう」

気のせいとわかっていても、照れくさい・・・

もっとも、口には出さずに、心の中で会話をしている。


「ねえ、目を閉じて」

「えっ」

「いいから・・・閉じて」

「・・・うん・・・」

言われた通りに目を閉じた・・・


するとそこには、無限の宇宙が広がっていた・・・

いや、銀河といったほうがいいだろう・・・


無数の星々がある・・・


「どう?見えた?」

「うん・・・きれいだね・・・」

「あの星は、みんな私たち・・・」

「君たちってことは・・・」

「そう・・・コスモスの花・・・」

とても、奇麗だ・・・

いや、奇麗ではとても、表現出来ない・・・


「これは、私たちからあなたへのプレゼント」

「えっ?」

「あなたはとてもピュア。それを大切にして・・・」

「ピュア?」

「うん、私たちにはわかる・・・」

「どうして?」

「私たちは・・・乙女の代名詞・・・」

コスモスの花言葉は、乙女の真心・・・

それは、確か・・・


「あなたなら、幸せにしてくれる人が現れるから・・・」

「それは・・・違うと・・・」

「私を、私たちを信じて・・・」

目を開けた・・・

さっきと変わらない風景が広がっていた・・・


「いい人か・・・」


その時、声を掛けられた・・・

普段から良く知っている、クラスメイトの女の子の声が・・・

「君も来てたんだ・・・コスモスっていいよね」

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コスモス 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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