第五話 絶滅ドライブ

 あたしは子供の頃から整理整頓が上手に出来た。母さんによく褒められたものだ。しかしあたしにとって整理整頓とは、母さんが言うところの後片付けとは少し違って、ジャンル別にきれいに並べる遊びであった。


 幼稚園時代、ミニカー遊びが好きな男の子とよく一緒に遊んでいた記憶がある。最初は道路をかたどったマットにミニカーを配置して遊んでいるのだが、やはりやんちゃな男の子にとっては少々物足りないようで、そのうちぶうんって手転がしで遊ぶようになる。駐車場から飛ぶように発車して、ショッピングモールへ向けて猛スピードで高速コーナーをすっ飛ばして行く。


 それでもまだ刺激が足りないのか、ミニカー手転がし走行に熱くなった男の子は交通事故を再現する遊びを始めた。キキーッて急ブレーキ音を歌うように口ずさんでミニカーを激突させていく。こっちでクラッシュ、あっちで追突、暴走車に街は大混乱だ。


 あたしは男の子が走らせるミニカーの後ろをパトカーのミニカーで追いかけて、事故を起こして吹っ飛んだミニカーを交通整理するお巡りさんのようにきちっと並べ直して遊んだ。


 男の子はちゃんと駐車場に並び直したミニカーに再び暴走ミニカーを突っ込ませる。笑い声の急ブレーキ音でミニカーはまたひっくり返った。あたしも笑い声のパトカーのサイレンで事故ったミニカーを並べ直していく。今度は事故を起こさせないように、色別にミニカーをまとめて整列させたり、大きいトラック系ミニカーを壁のように配置してみたり。


 男の子はとにかく派手にミニカーを転がすのが好きだった。あたしはその派手に吹っ飛んだミニカーを新しくカテゴリー別に再配置するのが好きだった。そのミニカー遊びがあまりに理路整然と並べられていて、整理整頓が上手ねって言われたのだ。ミニカー遊びの延長線上に後片付けがあっただけなのに。


 ミニカー遊びが好きだったその男の子、結局中学校まで一緒で幼馴染みと言う奴だけど、彼はもういない。母さんもいなくなった。そんな誰もいない街で車を走らせてみて、ある事に気が付いた。


 人類絶滅後の道路は、事故車を後片付けする人や放置車両を整理整頓する人がいないせいで、車を走らせるのがとても難しいと言う事だ。


 カブで走っていた時は気が付かなかった。邪魔な車がいない方へいない方へ、交通ルールをガン無視して好き勝手に走っていたからだ。


 狭い交差点で信号待ちのまま放置された無人の車があれば、荷台のリアボックスからはみ出たテントのポールがぶつからないようにするっとすり抜けた。追突してフロントがひしゃげた車が車線を塞いでいても、ギアを一つ落として路肩に乗り上げてそのまま歩道を走り抜けた。あたしのカブの行く手を塞ぐものは何もなかった。


 しかし車はどうだ。片側二車線の道路でも、たった一台のミニバンが車線を跨いで停まっていればそこから先には進めない。さすがにぶつけて無理矢理どかす訳にもいかないし、何度も何度もハンドルを切り替えしてようやくUターンするしかない。今度は順調に走れるかな思いきや、すぐにまた大きな交差点上で車が放置されていて、軽自動車の小ささを活かしてぎりぎりすり抜ける慎重なハンドルさばきとアクセルワークが要求される。こっちは初めて車を運転する無免許女子高生だ。いくら無人の街だからって、そんな難しい運転、正直怖いって。


 それにしても、だ。それを差し引いても、車の運転はやたらと楽しい。楽し過ぎる。どうせ人類絶滅するなら、せめてあたしが運転免許を取るまで待ってて欲しかったって無茶を言っちゃうくらいに楽しい。


 ハンドルを握るのも、アクセルを踏むのも初めてだったけど、しっかりと整備されたこの軽自動車はあたしの運転の意図をちゃんと把握してくれて正しい挙動で返してくれた。




 あたしのしばしのキャンプ地となったサービス工場から発車する時、叔父さんのカブを借りて初めて道路を走った時のドキドキを思い出した。叔父さんち周辺をぐるっと回るわずか数百メートルの初走行。ただそれだけでもあたしは旅人になった気がした。車も同じだ。ただの女子高生のあたしを一端の旅人にしてくれる。


 緊張した手でバックギアに入れて、恐る恐るアクセルペダルに置いた足に力を込める。思っていたよりもスムーズにバックし始めて、それでも動き出した背景にちょっとびびってすぐにブレーキペダルに足をずらした。


 ブレーキを踏み込もうか、踏まないでもうちょっと様子を見ようか、迷っている間にもするすると窓から見える景色が動いていく。ゆるゆると遠去かるサービス工場の壁、作業台に乗せられた工具箱と電子レンジ、赤い発電機。ルームミラーを見やると、がらがらに空いた車屋さんの駐車場が見える。このまま真っ直ぐバックを続けてもよさそうだ。バックミラーにも障害物は見えない。


 あたしの乗っていないカブが運転席から見えた。リアボックスとサイドバッグにキャンプ用具を満載にして、ずいぶん遠くから一緒に走ってくれたあたしの相棒。誰も乗っていないのにあたしを追い越して行くように見えて、ゆっくりとだけど、その小さな後ろ姿が遠くなる。


「大丈夫、ちょっと運転して遊んでみるだけ。すぐ帰ってくるよ」


 あたしはカブの後ろ姿に呟いた。


 さあ、行けそうだ。ゲームの中で何度も運転した事あるし、うまくやれるだろう。ブレーキペダルからアクセルペダルに足を戻して、両手で握ったハンドルをそうっと回してみる。バック中だったから、フロントガラス越しの風景はあたしの思っていた方とは逆方向にスライドした。


 ハンドルもアクセルもけっこう遊びがあるもんだ。やっぱりゲームコントローラと実物のハンドルとじゃ操作感が全然違うか。ゲームともカブともまったく異なる運転感に少々戸惑いながらも、サービス工場を抜け出て九十度頭を回転させ、車道への入り口が真正面に見えた。ブレーキペダルをぐいっと踏み込んでみる。ブレーキ感覚なんて、初運転で初めてブレーキをかけるんだ、わかりっこない。確実に止めるためにとにかく強く踏んでみた。がくんと首がゆれるほど車はぴたっと動きを止めた。意外と強めの衝撃があるんだな、と次からは優しく踏んでみようと思った。


 ブレーキペダルをベタ踏みにしたままシフトレバーをドライブへ持って行く。車は前に走りたがり、でもあたしがブレーキを踏みっぱなしなものだから、エンジン音をうんうんと唸らせて車体を前後に揺らした。


 さて、行ってみようか。ハンドルをぎゅっと握りしめて、ブレーキをふわっと緩めて、アクセルペダルにちょんと足を乗せて。あたしの足の動きに合わせて、車はそろそろと走り出した。前へ。道路へ。アクセルを踏み込まなくても車はするすると走り続けて、がくんと一度段差を降りる振動があたしを揺さぶって、さあ、道路だ。


 どこへ行こうか。どこでもいいか。どこへでも行こう。なんて。ちょっとだけ、ぐるっとその辺を一回りするだけ。車で移動するなんて、ガソリンの残量から考えても効率が悪過ぎる。それに無免許女子高生の初運転だし。




 と、意気揚々と人類が絶滅した世界で初ドライブを楽しもうとしたら、このざまだ。ごちゃごちゃと放置されたり事故ったりしてる車のせいで思うように走れない。もう少し優しくしてほしいものだ。こっちは初心者だと言うのに。いや、無免許運転者か。


 横断歩道前にぐちゃっと停められた車なんて、まるで幼馴染みの男の子が乱暴に激突させて遊んだミニカーのようだ。交通ルールを守ろうなんて秩序的な考えがまったく見られず、斜めに傾いて前の車にのしかかって停まっている。停止線や中央車線も何もない、ただ乱雑にぶつけられるがままに走った車達が並んでいる。ああ、整理整頓したくなる。きちっと車線を守って停まっていれば、あたしの軽自動車ならその隙間を走れたのに。


 せっかくエンジンがかかったんだ。どうせやる事なんて何にもないんだし、もうちょっと運転して遊んでみたい。どこに行くとか、そんなあてもないドライブだけど。あてと言えば、さっきショッピングモールの看板を見かけたっけ。あと十数キロとか書いてあったはず。今日の目的地はそこにしよう。何かしら食べられる物も残っているだろうし。


 車をちょっと走らせて、でもすぐにブレーキを踏む。この交差点もダメだ。たぶん、信号待ちの間に何かがあって、みんな車をその場に放置してどこかに行ってしまったんだろう。何台もの車がぴったりとあたしの行く手を塞いでいた。ある車は運転席のドアを開け放ったままで、ある車は前の車に乗り上げるような無茶な体勢で突っ込んでいた。


 ほんと、カブに乗っていた時はこんなの全然気にならなかったのに。バイクと車とでこんなにも視点が違うものなんだ、と実感させられた。さすがにこの車じゃ歩道も走れなさそうだし、別な道を探すしかない。


 仕方なくUターンするためにぎこちなくハンドルを回し、めんどくさくもギアを何度もバックとドライブに入れ替えて、ようやく車を横向きにできた。そこであたしの目の前にはグリーンベルトの切れ目が現れた。


 生い茂るグリーンベルトの緑色の塊。もう何ヶ月も車が走っていないものだから、排気ガスの汚れなんて全然なくって、鮮やかな緑色した葉っぱがみんな精一杯空へ手を伸ばしていた。その切れ間に見える向こう側、反対車線。何の偶然か、車は一台も停まっていない。


「逆走もありっちゃありだよね」


 まるで誰かに言い訳するみたいに独り言を呟いて、あたしはグリーンベルトの切れ間に向かってそろそろと車を走らせた。こっちの車線はひっくり返った車さえあるって言うのに、対向車線はほんとにがらがらだった。しばらく先まで、見える範囲で車の姿はない。


 よし、逆走しちゃおう。対向車線にぐいっと入る。人類はとっくに絶滅しちゃってるんだ。他の走行車とか、自転車や歩行者の飛び出しなんて注意する必要もない。今日一番にアクセルを踏み込む。エンジン音も高らかに、あたしが運転する軽自動車は少し蛇行しながら対向車線を逆走した。


 走行感覚はさすがにカブとは全然違った。カブで走る時の全身で走行風を受ける疾走感はないけど、エンジンが吹き上がると同時に迫って来るような加速、タイヤがアスファルトを擦る音、ハンドルから伝わる細やかな振動。軽自動車とは言え、やっぱりパワーがカブとは比べ物にならない。どんどん走りたくなるこの加速感。いいわ。


 初めてカブに乗った時、自分がレベルアップしたように思えた。運転に関するスキルを得たって言うよりも、自分の身体が機械に変身したような感覚だ。こんなに速く、そして力強く駆け回れるんだってドキドキが止まらなかった。


 そして今、車を初めて運転してみて、そのドキドキがむくむくと蘇ってきた。あたしは四足走行の大型の獣になったんだ。くんっとアクセルペダルを一段深く踏み込むだけで、風だって追いつけない程のスピードで大地を駆ける。うわあんってエンジンが高回転の甲高い声で吠える。誰もいない真っ直ぐな道をすごいスピードで駆け抜けて行く。


 実際は怖くってそんなにスピード出していないけど。カブくらい? それよりは遅めに走った。さすがに無免許の初運転でそこまでスピードは出せないわ。バックミラー、ルームミラーを見てどれくらい走ったか確認する。車が詰まったさっきの交差点がまだ間近に見えるくらいだ。


 その時、ルームミラーに映る道路を何か黒い物が横切ったのが見えた。


 えっ、と思わず声が漏れてしまい、急ブレーキ。ハンドルを握りしめたまま身体をひねって振り返り、息をするのも忘れて、車の後方の様子を窺う。


 リアウインドウ越しに見える街は、窓ガラスに四角く切り取られてまるでテレビ画面に映った光景のようで、どこか現実味が薄れた世界に思えた。何かが動いた、ように見えた。何か、大きな黒い影のようなものが。あたし以外に誰もいない、何もいないはずの街に、大きな影がビルの合間に揺れた。


 それは黒い夜だった。ビルの影から、生い茂った街路樹の根元から、折り重なるようにひっくり返った車の下から、黒い絵の具を溶かした薄霧のような何かがふわりと漂い出した。まだお昼前の太陽の光も眩しい時間帯だと言うのに、向こう側が透けて見える影みたいな霧は重なって混じり合って、そして夜の闇となって、巨人の腕のような大きくて真っ黒い塊がうねりながらあたしに向かって伸びてきた。


「……嘘でしょ」


 思わず口に出た言葉はそれだけだった。ビルの影となった部分から伸びる夜の闇の塊は、それ自体が意思を持って動いている生き物みたいで、ゆっくりとだけど確実にあたしの車目掛けて触手を伸ばしていた。とても信じられる光景じゃなかった。


 明るい青空の下、リアウインドウに見える夜の塊はあたしが乗る車へとその太い腕を伸ばして、でもビルの影の切れ目から黒い姿を出した時に、太陽の光に照らされて音もなく溶けるように散り散りになって消えていった。


「やばいってやばいって」


 あたしはそこでようやくあたしが狙われている事を悟って、まだ車の運転に慣れていないのにも関わらず、アクセルペダルをいっぱいに踏み込んだ。軽自動車は甲高いエンジン音を無人の街に響かせて、ハンドルを握るあたしの細腕をぶるぶると震わせる勢いで猛ダッシュした。


 やばいって。あれは夜の闇に潜んでいる奴だ。明るい昼間は外に出てこないで、建物の中とか地下とかに潜って夜が来るのを待っているだけの臆病な奴のはずだ。スマホのフラッシュライトを向けてやるだけで怯えて逃げるように消えてしまう闇のはずだ。それが、どうして、こんな太陽が真上にある明るい時間帯にあたしを狙って蠢き出したのか。


 軽自動車はぐんぐん加速して黒い夜を突き放す。バックミラーの中で、ビルの影から出て来られないのか、黒い夜はうねうねととぐろを巻くようにしてさらに大きな塊となってビルの影部分を真っ黒く埋め始めた。


 追いかけては来ないみたい、とあたしはアクセルを緩めた。アクセルペダルを踏む足に力が入り過ぎてちょっと怖いくらいスピードが出てしまった。カブでも出した事がない速度ではこの車をコントロールできる自信はない。あの黒い夜は怖いけど、スピードを出し過ぎた車で事故って動けなくなるのはもっと怖い。


 バックミラーを見る限り、黒い夜はそんなに素早く動けるって訳ではなさそうだ。相変わらず光には弱いみたいで、太陽の光がいっぱい差している道路には出て来れずにビルの影でぐるぐると渦巻いているだけだ。


 車のスピードを人が歩くような速度まで落としてやる。このまま明るい場所にいれば大丈夫か。まだ日没まで時間はたっぷりある。それまでに明かりを確保できる安全な場所まで、あたしのキャンプ地である車屋さんのサービス工場まで戻れればいい。ビルの影になっている部分を踏まないようにゆっくり走って帰れば何とかなる。


 現在時刻はまだ正午近く。太陽はほぼ真上にあって、影は色濃いけど未だ短いままだ。これで日が傾いて影が伸びてくれば、黒い夜が動き回れる範囲も広くなるかもしれない。そうなったらあたしも夜の闇に飲み込まれてしまうだろう。飲み込まれたら、どうなるのかな。きっとあんな風になっちゃうんだろう。


 対向車線の交差点でクラッシュしてる車。当然運転席は空っぽだ。ドライバーがいなくなって車が突っ込んだのか、それとも、車が突っ込んで動けなくなってドライバーがいなくなったのか。対向車線には相変わらず車で通れないくらいに無人の放置車両が連なっている。


 まだ追いかけて来るかな、と身体をひねって後ろを確認しようとしたら、また視界の端っこで何かが蠢いた。まただ。黒い夜の奴は奴じゃなさそうだ。奴ら、だ。


「嘘でしょ、もう」


 斜めに傾いて停まっている車の影から、ビルとビルの狭い隙間から、ビル一階のテナントの陽の光も届かない奥まったところから、音もなくじわじわと滲み出てくる黒い影。奴らはまだあたしを諦めてはいないようだ。


「いったい何なの」


 アクセルペダルを踏み込む。今度はベタ踏みだ。この車線はずっと先まで障害物はなさそうだ。あたしのキャンプ地から遠去かってしまうけど、とにかくあの黒い夜を追いつけないほど遠くへ引き離すんだ。それがベストな逃走方法だと思う。


 軽自動車はあたしのベタ踏みに応えてくれて、エンジン音を金切り声のように響かせて猛スピードでぶっ飛び始めた。真っ直ぐ走らせるだけなら、ハンドルを真っ直ぐ固定するだけでいいし、無免許のあたしにだってできるはず。女子高生ながら叔父さんのカブをしょっちゅう借りて走り回っていたんだ。絶対できるって。真っ直ぐ走らせるだけなら。


 あたしの軽自動車のエンジン音に反応したのか、黒い夜は一瞬びくっと収縮するように震えた。するすると辺りに充満していた薄影を搔き集めて真っ黒く集まって、真っ暗な塊を作り出してあたしを追ってきた。でもすぐに影から出てしまって太陽の光に晒されて散ってしまう。


 あたしの軽自動車を追うって意思ははっきりと感じられた。黒い夜そのものに意思が宿っているんだと思う。でも黒い夜の動きには光を避けるって知性は見られなかった。条件反射のように無闇にあたしを追って、結局太陽の光の下で影は消えてしまう。そこに知的な挙動はない。何かに自動的に反応しているのか。


 あたしに迫る黒い夜が散り散りになって消え果てても、すぐに別の影の部分から新しい黒い夜が滲み出て真っ直ぐに猛スピードで走る軽自動車に向かって来る。音か? 奴らは軽自動車のエンジン音に反応しているのか?


 カブの走行音や発電機の排気音は小さ過ぎて奴らには聞こえないのかもしれない。だからあたしは今まで無事に走っていられた。車と言う移動手段を得て、その大きな音で奴らを目覚めさせてしまったのかも。


 それならばこの道路に放置された車の状況も理解できる。片方の車線は追突したり、ひっくり返ったりした車でいっぱいだ。それは奴らが大きな音を立てた車から襲っていったからだ。対向車線ががらがらに空いていたのは、すでに黒い夜から走って逃げる事に成功したからだ。この黒い夜に満ちた区域から走り抜ければ、奴らはもう大きな音を拾えずに追う事も出来なくなる。


 そうとわかれば、決まりだ。いったんキャンプ地に戻るのは諦めて、このまま車で一気に走り抜けるまでだ。

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