いびつな家族

息子が死んだ仔猫を離さない。

抱き潰したまま離さない。

もう死んだのよ、というと、死ってなに? と訊く。

夫に似て利発な子。姿も生き写し。口癖はなぜなになんで。

私は息子を抱き寄せる。それはね、と力一杯抱き締める。

息子の息が止まったとき、夫が帰宅した。

「おかえりなさい」

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