消せない痛み
「俺を殴ってくれないか」
突然の言葉に、親友は「は?」と言う。暴れる心臓を押さえて告白した。
「お前が好きなんだ」
呆然とする彼に、俺の一縷の希望が掻き消えてゆく。
そうして彼は、力一杯俺を殴った。
その頬の痛み。俺はこの痛みが、永遠に消えなければいいと願った。
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