私は大学講師。勉学一筋に生きてきたが、魔法使いにはなるまいと、一大決心して所謂そういうサイトでかわいい女の子との一夜を過ごした。

幸せな眠りから覚めると、シャワー室から別人が出てきた。目が2分の1。顔の大きさ2割増。

「末摘花……」

何？と訊かれて美人のこと、と答えた。

～＊～

解説(念のため)

末摘花、とは「源氏物語」に出てくる不美人な姫君です。

当時、夜は暗かったので、相手の顔をまともに見ることもなく、男女の契りを交わした源氏が、朝日の中で相手があまりの不細工で驚愕した、とエピソードがあります。

それを思い出し、主人公は末摘花、と呟いたのでした。

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