第22話 王沈《おうしん》:『三国志』よりもさきに『魏書』を編纂した人物
幼いころに両親を亡くし、おじであり魏の司空でもある
書を好み、文章に優れていたといいます。
大将軍の
のちに呼び戻されて復職。文章にすぐれていたことから、魏の歴史書である『魏書』の編纂を任されます。
これには
ただ王沈の『魏書』は、
内容的には、客観性の高い『三国志』のほうがすぐれていたといいます。
学問を好む
とくに王沈は曹髦から「文籍先生」と呼ばれ、尊敬されていました。
こうして王沈は、曹髦の信頼を得ていきます。
いっぽう曹髦は、司馬昭の専横に頭を悩ませていました。
そこで司馬昭誅殺をくわだて、信頼できる王沈に相談をしました。
ところが――。
決起の日、曹髦が数百人の近衛兵をひきいて司馬昭のもとへ向かいました。
が、司馬昭はすでにこれに備えていたのです。
それというのも、信頼していた王沈が、司馬昭に密告してしまったからです。
曹髦は返り討ちにあい、殺されてしまいました。
こうして朝廷は、司馬一族に掌握されることになります。
王沈はそののち出世を繰り返し、司馬炎の代になって晋が興ると、
そして安泰に生涯を終えました。
もし王沈の密告がなかったら、歴史が変わっていたかもしれません。
ある意味、晋のいしずえを築いた人物ともいえそうです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます