いわゆる異世界ものではあるのだが、たとえば"呪い"のような非現実的な現象についても独自の理論構築がなされていて興味深い。その現象を"こちら側"の世界の観点から分析するには何らかの科学的識見を持つ人物を設定することが必要だが、そこで獣医師を持ち込んだところなども斬新だ。また、そういう理屈がしっかり作り込まれているにも拘わらず、その描写が重すぎることもなく、話の進行は軽快だし読みやすい。まだ最新話まで追いつけていないが、先を読むのが楽しみな作品だ。
凝った設定で情報量が多いのにすらすらと読めました淡々とした文章に無駄がなく、今どきの主人公がチートな作品とはまったく異なる作風なのでぜひ読んでみてください
随所に出てくる竜の表現に胸がくすぐられる思いがあります。かっこいいだけではなく、夢や興奮もある疼きなんです。しかしながらカッコいいだけではなく、保護した主人公のカドに振り回されるところはとても愉快です。そんな魅力があるだけでなく、作者さんが獣医の知識も盛り込んで書くために描写がリアルだったり、知識欲も刺激されます。要素が似通ったランキング作品にはない魅力があるので評価されてほしいです。