【Third Season】第七章 イノチ売りの少女 BGM#07”Girl in Trash Can.”《016》


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「ふざけた野郎だ。このゲームで、金はいらねえとはな」

 排ガスだらけの立体駐車場で呆れたように大男は言った。

「外の人間って感じがする。スラムに落ちてきたにしちゃ、匂いが違うんだよな。なんつーか、珍しく俺達の網からするりと抜け出したを思い出す」

 ザウルスはまともに返答しなかった。

 蘇芳カナメとぶつかれるなら何でも良い。そのためにややこしい権力構造はすっきり整えてやった。ザウルスにとって、暴力とは物事を整理整頓する方法でしかないのだ。

 Mスコープの方が社交的に見える時点で、この即席チームはバランスが崩壊している。

「……あ、あなたのお名前は? フラック00、シビレエイと来たから、最後は空軍関係じゃないかって話をしていたんですけど」

「ああ」

 何の気のない調子で。

 最後の黒幕はこう答えたものだった。

だ、覚えとけ」

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