【Third Season】第七章 イノチ売りの少女 BGM#07”Girl in Trash Can.”《003》


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 ちなみにフレイ(ア)はどうしてそんなジャッジを下したのか。

 答えはこういう話になる。


「カナメ君は黙っていてもわたしの所には転がり込んでは来てくれないだろうけど」


 潜水艦を丸ごと改造したクラブのVIPルームで、首を傾げる粘液状のマギステルスに白いドレスの美女はこう笑いかけたものだった。

 両目の中でハートマークをちらつかせながら、恋の奴隷ははっきりと言う。


「……けど、フォールして借金漬けになったらどうかなあ? 彼は彼なりに、くたばった程度で素直に目的を諦められるようにはできていないようだし、いやあ、楽しみだなあ。彼が震えながらわたしみたいな外道にすがってくる瞬間が☆」

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