【Second Season】幕間
(Photograph & Illustration SNS “Pixy-gram” ID 3187-AJHF-29dd)
『カナメ>一応招待されてはみたものの』
『ミドリ>何よ』
『カナメ>何でお絵描きSNSのチャット?』
『ミドリ>うるさいな。セキュアレート5以上の暗号付きの部屋? の作り方とか言われても、ここくらいしか設定変更のやり方分かんないし』
『カナメ>文通の他にもこんな事していたとは多才なヤツ。それで? 本題に入ろうか』
『ミドリ>私まだマネー(ゲーム)マスター始めて間もないから、何か注意事項があれば』
『カナメ>ゲームで使われている仮想通貨スノウはそのまま円に換金できるくらい強い。ゲームの中だからって、わざわざ大損するような遊び方はしないように』
『カナメ>死んでフォール扱いになるな。二四時間も強制ログアウトさせられたらハイエナどものやりたい放題だ。あっという間に借金地獄に陥落だぞ』
『カナメ>あとマネー(ゲーム)マスターはAI制御のマギステルス達が人間社会に侵食するためにも悪用されている。「反逆の日」。さらに言えば彼女達は人間社会をデータの形で再現した常夏市によってリアル世界に大きな影響を及ぼしている関係と同じ理屈でもって、もっと上の次元をデータの形で……』
『ミドリ>えと、兄の「遺産」を全部集めれば解決するってゆー話では?』
『カナメ>きちんと仕組みを理解するんだミドリ。タカマサの「遺産」はマネー(ゲーム)マスターの物理演算を超えて、バグやエラーすら産み落としかねない一品だ。つまり使い方次第で完璧な風景に見えるゲーム空間の「システム的な部分」を引きずり出せるチャンスがある。実際に多くの「遺産」を抱えたタカマサは不自然な手順でフォールさせられた。あいつと同じように全ての「遺産」を手中に収めれば、全マギステルスを抑え込んでマネー(ゲーム)マスターの侵食を食い止められるかもしれない。いいや俺達がそうするんだ。ミドリ、タカマサ、妹に、ツェリカ。全員が自分の道を歩くために』
『ミドリ>ちょっと待ってビギナー向きに調整してもらえる!? つまり結局どういう事?』
『カナメ>リアルもネットもあまり変わらない。お金の話には気をつけろって事だ』
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