孤独な自分と名前も知らない彼女

直翔

第1話

全て崩れた崩れ去ってしまった。

『ウザいんだよ、もう関わるなよ』

『もうお前に付き合うのうんざりだよじゃあな』

『気持ち悪いわお前俺にもう関わるなよ』

この言葉を言われたのは何時だったのかもうわからない

昔からそうだった自分と仲良くなった人達はいつも自分と関係を断って来た。

自分は、転勤族でも無かったし断たれるまでは、仲が悪くは無かったが必ずと言っていいほど自分から友人が離れていく最後まで自分と付き合ってくれた友人とは、先程関係をたたれた。

学校の帰り道である今もこんな事を考えてしまう自分は彼らに何をしてしまったのだろう

そんな事を考えながら帰り道を歩きながら呟いた

「ふっ、明日から遂にぼっちかよ」

本当は物凄く泣きたかったのだろうか家の鏡を見ると自分の目が今にも泣きそうなほど腫れていた。


翌日

昼食は一人でだれも使わないような場所で食べたが味を感じられなくて粘土やゼラチンで固めた水の様に感じて気分が悪くなり残したそのまま残った時間は、図書室で過ごしたが前の席に居た全く知らない女子に自分と同じ雰囲気を感じたからだろうか?少し気になった。

その帰りその女子を見かけたが一人だった。


そんな事があって一週間後、日に日に一人に慣れてきてしまった自分がいた

その日も同じ様に慣れた動きで味を感じられなくなった昼食を食べ図書室に行き昼休みを過ごした。いつも一人で居る中で話したことも無い彼女の存在は、孤独である自分にとって唯一と言ってもいいほどの人との関りだった。


それから時間が経っていくうちに、話しかけてみたいという欲求が強くなっていた。

だが気づいた時には彼女は消えていて、それから彼女と話したり会う事もなく卒業して

進学した。

卒業してから知った話だけれどクラスの違う女子がいじめにあい耐え切れず

命を絶ってしまったらしい多分だがそれが名前も知らない彼女なのだろう

今自分は進学した学校では良い友人関係が築けている

もう遅いがあの図書室で彼女に話しかけてあげれば何か変わったのだろうか?

だが今はしっかりと生きていくしかないのだろう友人関係を大切にしながら

どんな事があっても一つだけの命を自分で絶たないように

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孤独な自分と名前も知らない彼女 直翔 @stigma333

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