第2話 お爺ちゃん捜索ミッション
俺はタバコを買いに行っているお爺ちゃんを探すために家を出た。もちろん今のご時勢なのでスマートフォンがある。見つけたらケータイで知らせるとだけ決めて、お婆ちゃんチームとお父さんお母さんチームに分かれた。もちろん俺はお婆ちゃんチームである。
「翔大、爺ちゃんの良く行くタバコ屋は・・・・・・」
「分かってるよ。太田さんのとこだろう?」
「いや、爺ちゃん天国で新しいタバコを気に入っててね・・・・・・」
「え? あのいつも吸ってたやつじゃなくて、他のにしたの・・・・・・?」
「うん。電子タバコにしちゃったんだわ」
「なんで、電子タバコに・・・・・・?」
「向こうもね、吸殻の問題が発生しててね・・・・・・」
「あ、なるほど・・・・・・?」
いや、なるほどにはならないか・・・・・・。天国だよな? 吸殻くらいどうにかならないのかよ。というより、こっちと大して変わらない生活してんじゃないの? こっちと同じもの沢山あるし・・・・・・。
「でも、最近だとよく分からないげーむ? ってやつにはまっててね・・・・・・」
「ちなみに、なんてゲームか分かる?」
「げーむの名前はわからないけど、なんか頭につけると意識だけが飛ぶとかおかしなことをいっとるんだけどね・・・・・・」
これで薄々分かった気がする。こっちよりも技術は圧倒的に発達している。なんでこっちで出来ていないことが向こうでもできているのだろうか。向こうのテレビ番組とか少し気になる。もしかすると今までに亡くなった俳優とかいるのだろうか。
「じゃあ、いつも行ってた雑貨屋さんとかは?」
「
「まさか、向こうでも出店してるの・・・・・・?」
「そりゃ、もちろん。でも、品物はこっちから取り寄せているみたいだけど」
「え!? こっちから取り寄せてるの!?」
「あぁ。ア○ゾンで取り寄せているらしいよ」
ア○ゾンってそこまで守備範囲広いのかよ。(現実のア○ゾンとは関係ありません)
もう、これ以上思いつくところが無いんだけど・・・・・・。
「横山さんのところかもしれないねぇ」
唐突! すごい唐突! でも、そこなら居るかもしれない。あそこには、爺ちゃんがタバコの次に好きだったものがあるから。
「行ってみようか?」
「そうだね。行こうか」
タバコの次に好きなもの。それは、あれしかない。いつも横山さんの家に行ってた理由。それは⋯⋯そして、お爺ちゃんの本当にやりたかったことはそれなのか⋯⋯?
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