幼児編・最強武器誕生
お姉さん、綺麗だけどちょっと、ちょっとしつこいよね。
振り払っても振り払ってもついて来る。これはもはやストーカーだろ。
「あの、お姉さん。僕、今から王都の都立学校に行くのですが、あなたも行きますか?」
「えっ、王都。そんなに遠いのね…あっ、用事思い出したわ。またね〜。」
遠いのか?他の人を当たるか、次は男性がいいよな。
「あの、すいません。」
「んぁ?なんだね。」
この男性に質問をした瞬間に、周りから注目を浴びるようになった。どうしたんだ?
「王都の都立学校に行きたいのですが、どうやって言ったらいいのでしょうか?」
「そこへはこの地図に線を引くから馬車でも、なんでも使って言ってみてはどうだね。はいっ、それでは質問に答えたから私と手合わせを頼めるかね。」
周りの人が「あっちゃー」と言う顔をしているからこの事だったんだと。
「いいですよ?どこで相手をしましょうか?」
「ここで構わない。何か壊れても私が直そうじゃないか。」
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「(俺はまず創世眼で俺以外の時間を遅くする。そうして相手の間合いに入る。遅くなっているのであって止まっているわけじゃない。相手がゆっくりと振ってきた剣を避けて相手の首筋に剣を入れる。そうして創世眼解除!)」
「見事。完敗です。あぁ、そういえば私はここの領主のエレイン・ファルアールと申します。」
領主だったのか。時間を遅くしても彼の剣は早かった。領主なのにかなりの猛者というわけか。
「御丁寧にありがとうございます。僕は、教皇の息子のアレスと申します。以後お見知りおきをっていってもこれから王都に行くのであまり会う機会はないと思いますが。」
「君が彼女の、あぁ。確かに面影があるな。彼女は平民という立場から教皇へと登りたった。本当にすごい女性だ。君も彼女に負けないよう頑張りなさい。少ないが、旅の足しにしてくれたまえ。」
そういってエレインさんは大金貨が100枚ほど入った袋を渡してきた。
この世界の通貨はこんな感じだ。
前に転生した世界にも表してみようか。
小銅貨 日本円…1円
銅貨 日本円…10円
大銅貨 日本円…50円
小銀貨 日本円…100円
銀貨 日本円…500円
大銀貨 日本円…1000円
金貨 日本円…1万円
大金貨 日本円…10万円
白金貨 日本円…100万円
黒金貨 日本円…1000万円
王金貨 日本円…1億円
神金貨 日本円…1兆円
物価はパンが銀貨があれば複数個帰るくらいだ。
宿に泊まるのには大銀貨が必要になるだろう。
大金貨100枚だと1000万円、黒金貨1枚分となる
しかしこんな金は正直必要ない。教皇の息子舐めんなと言いたいところではある。しかし彼はもう去ってしまった。これを使って王都まで行くしかなくなった。
・・・・・・・・・・
「すいません。王都行きの馬車ってありますか?」
「なんだい坊ちゃん。王都へ行くのかい?金貨1枚だけど大銀貨5枚でいいよ!」
子供料金ってやつか?太っ腹だな。
「ありがとうございます。所でどのくらいで着くのですか?」
「あぁ。2日ってところだな。」
2日か。ちょっと馬に近寄って、馬の時間を2倍早くして、
馬の筋肉疲労速度を半分に、空腹速度も半分にするか。
「はい。出発しましょう!」
「おぉ!なんか今日は馬の走りが早いな。調子いいのかな。」
「馬ってこんなに早く走れるんですね。」
まぁ勝手に馬の移動速度を2倍にしたんだけどな。
「これなら1日かからないで付けるかもしんねぇ。」
それはいい。邪魔が入らなければだがな。
もちろんフラグ回収はした。魔物がでた。なんの動物かはわからないが、羽が生えた馬のようだった。
地球に転生した時に、空想上の動物として有名だったペガサスに少し似ている。
ただ体は黒く顔は獅子のようだった。俺はふと思った。こいつかっこいいな。と。
創成眼の使い方にはこんなものもある。
こいつの脳を組み替えるのだ。おっと早速効果がでたな、馬が頬擦りしてくる。
「この魔物どうしたんですかね。」
「あぁ、僕のスキルですよ。一定までのレベルの生物ならテイムできるんです。あと、申し訳ないのですが僕この馬に乗っていくんで、代金はそのままで宜しいので。」
そういって俺はこの馬に跨り空へと飛んで行った。
この世界には使い魔と言って、テイムとは違う召喚方法の動物がいる。それだと思ってもらえば街でも使えるのだ。
まぁテイムは信用性が低いが、使えないこともないがな。
そんなことを話しているうちに王都の門へ着いた。門では身分確認、持ち物確認をされる。魔物を召喚する結晶を持っている場合が1番厄介だと思う。
「次の者、入れ。そこの召喚獣は街には入れないからここで待機させておけ。まず君の身分証はあるかな。」
俺は横に首を振る。
「じゃあここに身分チェッカーという水晶がある。そこに手をかざしてくれるか。」
俺は心神眼を使って鑑定をする。
身分チェッカー
…名前、年齢、種族が表示される。
「アレス・フレイヤー。フレイヤーってまさかあのフレイヤーか?もしかして君は教皇様の…」
「はい。僕の母がエレナ・フレイヤーです。」
俺が母さんの子供ということに気づいた途端口調が変わった。
「アレス君、君には護衛をつけます。」
「ありがとうございます。ですが護衛を付ける事は遠慮しておきます。」
護衛なんて俺の行動の妨げにしかならない。そしてこれから行く場所は単独で行きたいのだ。
とりあえずは冒険者登録をしようと思う。冒険者とは魔物を狩ってお金と交換する。そして街の安全が保たれる。そういうシステムの場所だ。実力さえあれば誰でもなれる職業。そして実力の無いものは蹴落とされる世界。
冒険者登録すれば、普通に魔物を倒すして売るより高値で売れ、報奨金も入る。
「地図だけ貰えますか?基本一人が好きなので。」
「はっ、はい。了解致しました。こちらが地図になります。」
かなりでかい街だな。馬に乗って来る時に見た時より広く感じる。なるほどな。貴族の街が真ん中にあってそれを囲むように平民の街があるのか。差別に近いがこれで平和が保てるならいいのだろうな。そういえば何も持っていない状態で来たんだった。服くらいは買っておくか。俺のセンスで作ると痛い服が出来そうだからな。
「服屋もかなりでかいようだな。かなりオシャレな感じだな。外見もいいしこの店にするか。」
「いらっしゃいませ。今日はどのような服をご要望ですか?」
要望にそって対応してくれる店なのか。どうするかな。冒険者装備なら武具屋にいくからここには無さそうだし。とりあえず聖職者ということで行くか。
「僕は聖職者なのですが、服は大人にならないと手に入らないので、ここに仕立ててもらおうと思っています。えっと、今から着たいので1着はすぐにお願い致します。予備の二着は明日取りに来ます。」
「はい。分かりました。それでは寸法を測りますので、一応上の服は脱いで貰えますか?」
上の服を脱ぐと、店員の目の色が変わった。なにかおかしな点があったか?あっ。この都市にしてみれば筋肉がありすぎるかな。
「すごい筋肉ですね。聖職者は体も鍛えるのですか?」
「いえ。僕は少し鍛えているだけですよ。ふつは鍛えないと思いますがいざと言う時のためにですがね。」
そんなたわいもない話をていると寸法が終わったようだ。
「それでは少々お待ちください。…1着完成致しましたので。」
早い。30分ほどで出来上がってしまった。金貨1枚だとかなり安い。
白地に青と金の線で作られたシンプルだがオシャレで神々しいデザイン。やはり専門家に頼んで正解だったようだ。
「このようなデザインのものをあと二つ、そしてこれの反対の色。黒をベースとしたデザインの服もお願いします。前払いで金貨5枚。お釣りはいりませんので。」
そういって俺はあの店をあとにした。それにしてもこの服はいいデザインをしている。そしてこれに俺の眼で魔法をつける。〈全身・常時不純物排除〉〈全身・物理運動無効〉〈全身・魔法運動無効〉〈全身・常時高速回復〉このくらいかな。
無敵だよな。次な武器かな。
武器屋はここか。
「いらっしゃい。ん?こんな所に坊ちゃん1人か?」
「僕一人ですよ。僕に最高の件を作って欲しいんです。素材は用意していますので。」
聖職者にふさわしい武器としてはミスリルだろうな。アンデットに対抗できる武器だ。
「み、ミスリルじゃねぇかっ!どこで手に入れた!?」
近い近い。てか目が怖いんだが。
「僕の家は聖職者の家系なので、アンデットに対抗出来るミスリルは母からもらいました。」
「そうか。それなら納得だ。」
そしてここでも1つ投入!
「それでこれも使って二本作って欲しいのですが。オリハルコン。」
親父さんが腰を抜かして後ろに倒れた。ここで話をもちかける。
「オリハルコンは2つあるので作った代金としてこちらを上げましょうか?」
「いっ、いいのか!?むしろ俺が払わなきゃいけないぐらいだぞ。」
いや。この人を視たらスキルに伝説の金属を使うと開放されるスキルがあった。魔剣&聖剣作成。
「ええ。あなたの腕には期待していますからね。」
「そうか。じゃあ明日までに作りあげる。それまではこれを使ってくれ。うちの最高の剣だ。壊してくれても構わねぇ。」
俺は頷いて店を出た。
この剣もかなり特別だな。まだ性能が解放されていないが龍を倒すと〈分身〉〈浮遊〉〈無限〉〈変幻自在〉が開放される。
「これ貰えないかな。…おじさんこの剣も貰えないかな。」
「いいぜ!君にはでかい借りができたからなっ!」
俺は慌てて店に戻りおじさんに承諾を得た。
「とりあえず龍倒すか。」
そういって俺はその場から壁外へ転移した。
・・・・・・・・・・
「〈全域把握〉」
このスキルは心神眼で全域を見ることで全てのものを把握できる。
鳥を発見した。大鷲の里のようだ。転移。
・・・・・・・・・・
「人間の子よ。なぜここに居る。今すぐにここから立ち去らぬなら消すぞ。」
…俺は鷲の言葉を聞けるが話すことは出来ないので答えない。しかしこいつは俺に脅迫してきた。もう少しで攻撃もしてくるだろう。
「立ち去らないのならっ!消すっ!」
鷲の空刃は威力は高いが貫通力がない。俺の服に弾かれてしまった。
「これで俺も攻撃していいよな。」
そう言って、俺はこの剣で骨を全て削いでやった。
「きさ、貴様、に、人間、なの、か。」
そういって奴は崩れていった。俺は死骸を異空間にしまった。
「さて、ほかのも…なんで頭下げてんだよ。」
集まってきた鷲は俺に平伏した。困るなぁ。
ん?鷲が人化して話しかけてきた。
「お許しください!私たちにはあなたに優る力を持つ者はいない。だから見逃してください。」
「君は?」
この世界には合わない姿をした少女は俺に勢いよく謝罪してきた。
「紹介が遅れて申し訳ありません。私はこの里の巫女姫のエルヴィです。先程の鷲は私の祖父でここの長でした。最強の鷲でしたが貴方には勝てなかった。だから私達は為す術もないのね平伏したのでございます。」
「君の祖父だったのか。済まなかった。今から蘇生することも可能だが。」
蘇生を提案したが首を横に振られてしまった。
「強いものが弱いものを殺すのは当たり前のことですので。それに祖父が強いものを見分ける目を持っていなかったのが原因ですので。」
「そうか。それならひとついいか。エルヴィ。俺の足となれ。君の代わりにここに最大結界を貼る。それでどうだ。」
エルヴィを手に入れればかなり便利になる。
「そうですね。分かりました。お供させていただきます。」
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