短歌2首「秋(とき)」


恋い浮かれ 過つままに 歩み止め

流れの涸れし 根無し草かな


 僕は恋に浮かれて過ちを改められぬまま、進退窮まってしまった。

 まるで水流が涸れて行き場を失くした浮き草のよう。


恋は枯れ 愁い重なり 身は篤し

掃けど掃けども 濡れ葉剥がれじ


 私の恋心は枯れて愁いも重なって体の病も重い。

 もうお別れかなと思うけれど、

 掃いても掃いても地にへばりつく濡れ落ち葉のように、

 あなたへの愛着は離れてくれない。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る