俳句1句短歌1首「落葉」
はみ出せば 掃き捨てらるる 落ち葉たち
秋深まり往来の街路樹の装いも寂しくなってきたこの頃、私は道に落ちた枯れ葉達に物思う。
掃き切られた道を見るに、人や車の通り道に入っておらぬものは残っており、通り道にはみ出ていたものは掃き捨てられている様子であった。それはまるで社会が決めたレールや規範にはずれぬ者とはずれた者の行く末を見ているかのようであった。
地に落ちて 踏まれ汚され 飛ばされて
なおも美し その
燃え上がるような紅が往来を賑わしている。人々は絢爛たる樹上を仰ぎみて、感嘆の声を漏らす。
そんな木々を彩るもみじも、やがて枝からはがれ落ち、道行く人々に踏まれ、汚され、風に飛ばされ、そして朽ちていく。
私はぼろぼろになったもみじに視線を落とす。色も落ち、かさかさに朽ちてしまっているが、それでもなお美しいと感じた。
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