川柳3句短歌1首「戯れに風刺」
風刺を含んだ作品を試しに制作
正常位 互いに見つめ 愛交わし
騎乗位 健気な腰と 下眼づかい
後背位 こっそりスマホ いじり出し
一組のカップルが今まさに行為の真っ最中であった。
まずは正常位、お互いに見つめ合い、抱き合い、気持ちを込めて交わる。
次に騎乗位、女の健気な腰使いといじらしい目つきに男は酔いしれる。
女がまだ絶頂しそうにないので、続いて後背位、いわゆるバックの体勢に移る。だが、これは男の策略であった。
長時間の挿入が男の気を倦ませた。彼は女から見えないことを良いことにこっそり携帯を手にとって弄りだす。
時間と通知を確認し、果てはカメラを起動してみる。画面越しに見ると彼女がとてつもなくいやらしく見えた。撮影ボタンを押したくなる欲求を抑え込み、画面を閉じてそっと元の場所に戻す。
今度、マンネリ解消に頼んでみようかと野望を秘めつつ、彼は腰の振りを激しくした。
ウヨサヨも あちこち騒ぎ せわしない
敵は何処かと 右往左往
ディスプレイに煽情的な言葉が並んでいる。右翼と左翼の言い争いは互いに交わること無く、延々と続く。
ニュース、SNS、動画サイト……彼らはどこにでも現れる。何かあればあちこちで騒いで忙しないし、騒ぐだけ騒いで何も世話しない。
彼らは敵を求めて電脳世界を彷徨する。どの方向に咆哮しても奉公にならないというのに。
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