七言八句漢柳「酒場見佳人」
題:酒場見佳人 酒場にて佳人に見ゆ
若匿喧騒入酒亭 喧騒に匿るるが若く酒亭に入る
欲忘単身頼小瓶 単身を忘れんと欲し小瓶を頼む
閑座独酌来佳人 閑座独酌して佳人来たる
近坐会釈窺伶丁 近坐会釈して伶丁を窺う
茫茫光彩照玉腕 茫茫たる光彩玉腕に照る
揺揺双眸拒酔醒 揺揺たる双眸酔醒を拒む
何以得親問水鏡 何を以て親を得んやと水鏡に問う
杯中徒波発芳馨 杯中は徒だ波たちて芳馨を発するのみ
七言八句 平仄無視 押韻:平水韻下平九青
解釈
題:酒場で美しい人に出会う
喧騒から隠れるようにバーに入り、
独り身(の寂しさ)を忘れようと(飲み明かす為に)ボトルを注文した。
静かに座って一人で手酌していたら美人な女性がやってきた。
彼女は近くに席を取りこちらに会釈した後、孤独な私の方をちらちらと見てきていた。
(彼女の姿を見るに)ぼんやりとした店の照明が(彼女の)玉のように美しい腕を照ら出しており、
揺れ動くその眼(の美しさ)に(私は)酔いが醒めてほしくないと思ってしまう。
どのようにしてお近づきになろうかと、水鏡(グラスに満ちた酒に映る自身)に問うも、
グラスの中の酒は波紋を浮かべて芳しい香りを発するだけであった。
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