第7話 告白の裏側
やあ。旅道徹だ。
告白というものは人の人生を大きく変える。
わかりやすい例えを使うならプロポーズ。
あれも人の人生を大きく変える告白の1つなのかもしれない。
今回の告白騒動もそれなりに俺の人生を変えたきっかけの1つなのかもしれない。
この告白をしてくれたのは後輩である。
「告白をしてくれた」という表現を使うともしかしたら
「したくてしたのではなくせざるを得なかった」と言われればそうなのかもしれない。
誰しも恋人が欲しくて欲しくてたまらない時はあるし、好きな人に手が届かない理由を自分で見つけてしまった場合、諦めて他の人をあたる理由はわかる。
今回の事件の1番の味噌は決して自分が利用された事ではないのだ。
俺が許せなかったのは他でもなく後輩を怒り冷たく突き放した俺自身なのだ。
相手は1つ下の後輩。
タメ語を許した後輩なのだ。
自分が先輩だからといって偉そうに言って良い訳ではないのだ。
冷静になればもう少しまともな対応ができたろうに、結果的に彼女を傷つけ、そのまま疎遠になってしまった。
後悔するのであれば最初からしなければ良いものを人はいとも簡単に自分で引いた一線を越えるのだ。自分で作った境界線を越えるのだ。その境界線でさえも自分が他人の感覚、一般常識を無視して勝手に作り上げた境界だという事も忘れて。
そして自分を責める。
俺は気がついたら自分を縛っていたのだ。
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