第11話 核兵器。 後編

これは「第8話 核兵器。中編」の続きです。まだ読んでいない方は是非お読み下さい。

では発表!!


核兵器。人類がやり過ぎた利便性向上の結果産まれた悲劇の兵器。これは当然、無くすべきである。。。。。


しかし、世界の偽りの平和を保っているのも核兵器であり、今の世界には必要不可欠である。


私は核兵器を無くせなんて言えない。

確かに核兵器が起こした悲劇は様々であり、広島・長崎への原爆投下や数々の核実験、そしてそれによる第五福竜丸等の船舶被曝など被害だけ見れば当然無くすべきである。

しかし、現在核兵器は戦争への抑止力として大きな影響を与えている。


核兵器、人類の利便性追求の象徴と言っても良いこの産物だが、大きな力がある。都市に撃ち込めば丸ごと消し飛ばし、人々は死に絶えるだろう。

その力が大きな緊張をもたらす。使えば周りの国から批判される。いや、むしろ持っていても批判されるのである。

しかし持っていないと逆に持っている国から攻撃され都市は木っ端微塵だろう。なら、無くすことは出来ない、国の存続のため。だが撃てば批判され、それこそ国の存続に関わる。

そんな緊張である。


核兵器を持っていても批判され、もし棄てれば持っている国から攻撃される。なら持つしかない。

出来れば使いたくないが持ってないと不安。それが各国の核兵器所持の現状だろう。


受験生のスマホに似ているかもしれない、持っていると親や教師からとやかく言われ、持ってないと不安になる。持ってる友人からバカにされる。

そんな物が核兵器であり、世界はスマホ依存ならぬ核兵器依存症なのである。


世界の核兵器依存症はいつ治るのか。それとももう世界は諦めて依存症を発症したまま突き進むのか。

私はそれが気になってしょうがない。


最初に言ったとおり、核兵器を無くせなんて私は言えない。それは世界の核兵器依存が治ってから果たして平和が訪れるのかが分からないからだ。

つまり私も世界の平和を核兵器に依存してしまっているようなのである。


人類は核兵器依存症である。

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