第11話 レイラとイムの関係

ーレイラ初等部入学前ー


幼い頃、覚醒魔法の練習をしていたレイラは良く気絶して、しばらくは動けない日が多々あった。退屈にしていると見覚えのない少年が庭に隠れていたのである。


ベッドからレイラは声をかける。


レイラ「そこ、バレるから、私の部屋においで」


少年「……」


少年は動こうとしない。


レイラ「早く」


レイラは、回復したばかりの魔力を使って、少年を部屋に移動させた。


イム「……逃げたのに……奴隷にされる……息ができな……」


イムは、発作を起こし倒れてしまった。


レイラ「ライフ・セーバー(回復せよ)」


レイラは魔法を使うが、回復しない。


イム「やめて……お前の魔力が……」


レイラ「私のことは、どうでもいいから」


倒れたイムを治そうとしたが、レイラは魔力を使い切り倒れてしまう。幸い、発見されたレイによって魔力も回復された。


レイ「レイラ、大丈夫か?」


レイラ「はい、お兄様」


レイ「覚醒魔法の練習もほどほどにな」


レイラ「ですが、お兄様のようにSクラスに入るためには」


レイ「休憩も大事だ、そうだ私とティータイムをしよう」


ライ「かしこまいりました、この少年はどうしますか?」


レイ「父上に、話そう。」


レイラ「ダメです、そんなことすれば……」


ライ「ご安心ください、お嬢様、奴隷にはいたしません」


レイ「魔力が高そうだ、レイラの執事にピッタリだろ」


レイラ「ありがとうございます。」


ライ「少年立てますか?」


イム「立てる」


ライ「なら、良かったです。それではこちらに」


イム「わかった」


ー現代 ファナリス学院生徒会室ー


右大臣「ちょうど、レイラの専属執事を探していたかな」


理事長「イムが執事で良かった」


レイ「敬語じゃないイム可愛かったな。別にあのままでも良くなかったか?」


ライ「執事として困ります。話がそれましたが、明日の判決までに皇太子妃様とイムをお救いします」


ウム「左大臣一家をなんとかしないと」


右大臣「陛下に掛けられた洗脳魔法を解く魔法を考えなければ」


理事長「レイラは、身分剥奪。イムは」


ライ「魔力回収または、左大臣一家の奴隷にされるかと」


マリ「皇太子様、皇女様をお連れしました」


ハマ「こちらへ」


カムラ「私が、証言する、レイラとイムの無罪を」


メイサ「父上様と母上様は、洗脳魔法に掛かってます。警察塔は左大臣が圧力をかけており……このままだと」


マリ「タムが、皇太子妃に……」


レイ「なんだと?」


ハマ「タムは、以前から皇太子様に一目惚れをしており、妃候補ではレイラ様に継ぐ2番目だったそうです。」


レイ「許さない……。」


ウム「この中で洗脳魔法を解けるのは、レイと俺だけど、簡易な物しか解けないからな」


マリ「高度な解除魔法を解けるのは、レイラとイムだけ」


ハマ「面会して、連れ戻す作戦は使えないのか?」


メイサ「あの塔は、タムに占領されている。下手に動くのは危ないわ」


レイ「行きたいが、クロナ家の人間は、謹慎処分だ」


マリ「私とハマでいきます」


メイサ「辞めなさい、クロナ家と関わりのある人間は……」


ウム「この作戦はいかがでしょう」


ウムが思いついた作戦は、クロナ家ではない、ウムとマリ、ハマが塔に侵入して、レイナとイムを連れ出す。

そのまま、皇帝陛下の元へ行き、洗脳魔法を解く。レイラとイムの無罪ならびに、左大臣一家の罪を証明するというものだった。


ウム「単純かも知れませんが」


右大臣「いや、いけるかも知れん、頼んでもよいか?」


ウム、マリ、ハマ「おまかせください」


カムラ「俺が案内しよう」


ウム「ですが、皇太子様」


カムラ「レイラは守るって執事のイムと約束したからな」


ライ「では、私はこちらで指示を」


レイ「失敗すれば、巻き込むことになるぞ」


ライ「クロナ家をお守りするのが、私の役目ですので」


理事長「私は、この学園を守るから」


右大臣「本家の防御は任せておけ」


レイ「救出作戦開始だ」


レイの合図を元に、それぞれ持ち場に着いた。












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