14.秋雨

 さあさあ、という絶え間なく続く音と、コンクリート交じりの水のにおいで、私は目を覚ました。


「雨、か……」


 ただでさえ気分が重いのに、やめてほしいものだ。

 私は隣の伊月を見る。良かった、すやすやと眠っているようだ。


 私はなんだか安心した。

 


 雨は、この日から数日間降り続けた……。

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