カウンセリング 4

 5年以上は受けたと思うカウンセリングですけど、結局、息子のことや主人のことは話せませんでした。


 カウンセラーは、日常のことについて「何かやりたいことはありますか?」と聞いてくることが多かったですね。


 話しやすい先生でしたけど「どうですか」とか「やりたいことは」とか聞かれると、なんとこたえていいのかわからなくなりました。


 毎日やることは同じことですし、やりたいことを考えても、当時はまだ娘も家にいましたし、やりたいと思っても何も出来ない、という感じでした。


 その頃はまだガラケーでしたけど、カクヨムでもなろうでもない頃の、サイトで、小説やエッセイを書いてました。


 そのことをカウンセラーにも伝えると、驚いていましたね。そういうサイトとかSNSとかには疎い方でした。Twitterのことも知らなくて、わたしが「いまカウンセリング受けてるので、見てる人はリプライよろしく」と呟いて、リプライしてくれた人のを見せたりして、凄く驚いていました(笑)


 なんだか、次第にわたしのやることや、話に、カウンセラーの方が興味津々になっている感じで、わたしも先生の反応が面白くて、いろいろ見せたり、日常であったことを面白おかしく話したりしてました。


 演技してるのかな?と疑うこともありましたけど、そんなことはしてないと思います。クライアントは敏感ですからね(笑)嘘で興味ある態度を取られたら、信用できませんから。


 友達のことも話していたので、〇〇ちゃんからまたメールきましたか?とか名前まで覚えられてました(笑)


 それも作戦か?とか思うかもしれませんけど、カウンセリングに作戦とかないと思います。


「わたしのことを鏡と思って話せばいいのです」とカウンセラーは言いました。


 わたしはただ、自分に向かって話していただけなのです。


 話すことないなぁ〜と毎回思うのに、いつも1時間足りないくらい話し続けていました。


 今日はどんな話が聞けるんだろう、という先生の顔が面白かったです(笑)時々、笑いながらクルクル〜と椅子まで回していました。


 わたしは人を笑わすことが好きなのです。今日はどうやって先生を笑わせてやろうかな、と思っていたかもしれません。


 カウンセリングってそんなものです。わかりづらいかもしれませんけど(笑)


 重い話になりましたけど、これがわたしの人生ですし、変えられませんし、とにかく毎日を生きるしかないのです。


 笑ったり、好きなものを食べたり、洋服買ったり、普通の人と何も変わりません。


 亡くなった人は心の中にいて、いつもそばにいます。心強いですよ。

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