閉じた目のなかで


ようく目を閉じると、見えなかったものが見えてくる。例えば、上手く加わることのできない会話の隙間とか、眠りたいのに眠れないときのふちまで、パズルピースが隙間から射す太陽光のような発光をしている。だけど特別その隙間をうめたいとも思えず、ただそのままの、欠けたままでもいいんだということをさとして欲しいだけなのかもしれなかった。


まぶたの裏は本当のことを知っているし、どれも本当の自分であるという。見えているときよりもずっと正しいかもしれないことがわかるから、僕はまぶたの裏で夢をみた。

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