海辺の美しゃ

海辺の美しゃ

読みはうみべのかいしゃです。

このお話のタイトルは、八重山地方の方言である、「美しゃ」と、「会社」とひっかけてタイトル付けたものです。会社というのは、もちろん会社です。このお話は、会社を作った、吉田素雄(旧姓剣持素雄)という人と、小杉道子が主人公になり、素雄の作った会社に体験入門した道子が、そこで障害者の現実を、目の当たりにするという内容になっています。

もともと、精神障碍者もの、というのは、書いてみたいものでした。と言うのは、こういう人が主人公になるお話は、なかなかないなと思っていたからです。例えば、欲望という名の電車とかが、精神障碍者を扱う文學として有名ですけど、障害を負ってしまった人の、日常生活とか、そういうところを扱った、小説というのはなかなかありません。私自身も、障害を負ってから、生活について参考になる文献などがほとんどなかったので。そうだ、描けばいいんだ!と思いつきました。他の企画なんかに出したりもしていますが、そういう障害のある人を、中心に描く文學を、これからも書いていきたいと思います。杉ちゃんや他のキャラクターを使って、いろんな人たちを、飾らない言葉で書いていきたい。それが、私の目標というか、願いだと思います。

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