恋愛編5、白鳥

最後の刺客は、蘭の客としてやって来た女性、諸星正美です。実はこの作品、執筆するか迷っておりました。まあ確かに高田三郎の、白鳥は確かに感動的でしたので、書いてみたいとは思いましたが、公開はかなり迷いました。多分、辛辣な批評が来るかなあとか、不安でもありました。

この、諸星正美が、今の私の状態に近いかもしれません。もしかしたら、私が私自身を杉ちゃんに批判して貰いたかったかもしれない。そんな気がします。これまで書いてきた女性のキャラクターでも、印象のあるキャラクターでした。母親が、声楽に夢中なのも、まさしく私の母にそっくりです。

まあ、ペットのサリーに赤ちゃんができた、というのが創作ですが。

私自身も諸星正美を書いてみて、全く進歩のない生活だったのに気が付きました。ほんの小さな変化でももしかしたら大きな変化に繋がるかもしれない。それを頼りにするしか私も何もないんですけど、少しずつ、まえむきになろうと努力しています。杉ちゃんはね、落ち込んだ時こうして励ましてくれるんですよ。

恋愛編を書いていて、一番じれったいのはやはり蘭でした。なので、思い切って叱ってもらいました。蘭はとにかく人間的。水穂のために泣いたり怒ったり誰かを呼び出したり。多分、彼は水穂に女性を送り込むことにより、謝罪をしたかったんでしょうね。もう叶うことはないですが、口に出して言えれば苦労はないのに、という事例が、人間社会は多いんですよね。親しくなればなるほど、そうなってしまうのかなあ。

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