恋愛編3、蛙

タイトルはかわずとよみます。一般的に言えばカエルのことですが、能面でかわずと言いますと、死者の顔を表した面となります。また、擬人化したカエルは、時代が変わると引っ掛けて、世の中が不安定なときに絵画などに描かれていたようです。

さて、このお話の刺客は言うまでもなく太田咲ですが、彼女だけではなく、由紀子が水穂に思いを伝えます。このお話では、初めてラブシーンというものを書きました。非常に難しかったのですが、楽しい作業でもありました。体調の良くない中での制作でしたが、読んで見ると意外に書けたなあと思います。

咲は、何をやろうとしても、周りの人にチャンスを盗られてしまう女性。もしかしたら世渡りが下手くそなのかもしれません。弁当屋をしていた実家から逃げても、結局は体調に負けて戻ってしまう。本文では言及しませんが、彼女はこれからも幸せになれないままなんでしょう。でもそれなりに、何か見つけてほしいキャラクターです。今は、幸せの定義も曖昧であり、人によって違ってもいい。それで良いと私増田は、思っています。

ただ、やっぱり、親となると違うのかな。どうしても、咲の母は、昔の人が描いているような幸せを、無理やり押し付けてしまうのです。確かに、それは理想的でできればそれに越したことはないんですが、当てはまらない人物は少なからずいます。咲もそうなのかもしれない。当てはまらないなら、それで良いのでは?と思うことが、日本では難しいのですかね。

まあ、そんなわけでタイトルを蛙としたわけです。

変なタイトルつけるのは、決して適当というわけではないのです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る