本篇18、道鏡、現れる!

皆さんは、道鏡という人物を知っていますか?日本三大悪人と言われ、孝謙天皇と愛人関係になり、ひいては皇室を乗っ取ってしまえ!と企てた悪徳な僧侶です。ちなみに孝謙天皇は女性でした。

よく似た人物に、ロシアのグレゴリー・ラスプーチンという僧侶がいて、ニコライ二世の妻と不倫関係になり、ロシア帝国崩壊の原因を作ってしまったのだそうです。

時々、歴史をひも解くと、こういう面白い人物が登場して、よくそれをモデルに書いてみたくなるのですが、世の中には、困っている人を助けるふりをして、自分の名声を挙げようと企てる人物は本当に多くいます。困るなあと思うけど、そうなってしまうらしい。

ここで登場する道子も、本人は野心に燃えた悪徳な女性ではなかったのかもしれないですが、蘭にそそのかされたり、ほかの者に期待をされすぎたりして、悪女になってしまったのでしょう。ですから、人間そのものが悪かったというわけではなさそうです。

道鏡も、グレゴリー・ラスプーチンも、いずれも相手が重病に陥り、それを治療させたという事で、有名人となったわけですが、普通の人たちがどうにもならなくなった場合、どうしてもそういう人を、頼り切ってしまうんですよね。相手が、どう思うか、自分がどうであるか。これがやっぱり一番大切なのかなとおもいます。大切なことはね、相手の気持ちを自身がどう感知してやれるか、なのではないのかな。それができないと道鏡や、ラスプーチンのようになってしまうのではないでしょうか。

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