本篇4、白い小さなロバ(記念作)
同名のジャック・イベールの楽曲とは、まったく無関係です。
このお話は、ある事件をもとに書いたもの。
たぶん読んでみればすぐにわかっていただけるでしょう。ネタにしたとはひどいとおっしゃる方も多いかもしれないけど、こういう日本中を揺るがした大掛かりな事件は風化してはなりませんし、大きな教訓を与えてくれますのであえて使うことにしています。
実は私も、この事件が報道されたときは、恐ろしいなと思いましたが、ある意味ではやってくることがやってきたという思いになりました。
まず、標的にしたのが何となくわかった。なぜなら、標的は、基本的にしなければならないことがなに一つできない人たち、誰かの手を借りなければ生きていけない人たちです。そういう人たちが、誰かの手を借りて、暮らしていけるのは、ある意味憎たらしいという感情が沸いてしまうのかもしれません。だから、教育者は働かざるもの食うべからずと口をそろえて言うのでしょう。
もちろん、その人たちだって、生きていくべきであるというのはわかるけど、理論的に言ったら、彼らは何かもたらしてくれるわけではないのですから、そういう存在っていらない!ってなってもおかしくはありません。江戸時代の間引きなどは実にそうでした。
ですから、そういうことをやめさせるために、滝の川学園とかそういう施設を作ったりして、対策をとっているわけですが、、、。外国ではある程度成果を出していいるのに、なぜ日本では浸透しないんでしょう?それはやっぱり、子供のころから、働かざる者食うべからず的なことを教えてしまうからいけないんだと思います。せめて子供のころだけはそういうことはまず外して、徹底的に彼らを擁護することを教え込んだらどうでしょう?そうしていれば、あのような事件が発生することもなくなるのではないでしょうか?
ここで大切なのは、片方だけが優れているという話を持たせないことです。
そういう気持ちにさせるには、やっぱり障害のある人たちを、施設に閉じ込めておくだけでよいというのはどうしてもだめです。もちろん、賛否両論あると思いますけど、大人になって一緒に生きていくことができるようになるためには、人間は何でもなれることが一番重要なんですから、たくさん、経験させて慣れさせることが必要。そのためには、今の教育は役に立っておりません。お互いの要求を満たすためには、障害のある人たちと共生していくことが一番の薬なのです。そして、一番の練習なのです。
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