英国近代の熱が漂いながらも、気品を感じる文に惹かれて一気に読み進めてしまいました……。
BLという主題で来たものなので、やはりそれ中心の読感となってしまい恐縮ですが、愛をどのように見せるか、飾り立ててでも綺麗なものを見せようとするミカエルにものすごく琴線に触れました。
(ファンタジー的な意味合いでミカエルは悪魔だったと読み取りましたが、)悪魔的に平然と嘘を付きながらも情愛が仄かに漂わせて、だけどそれがガブリエルが感じた通り道が別れているので切なさを抱きつつ読了しました。
今しがた読み終えて衝動的にコメントが書きたいと思ったばかりなので、すべての読後感を表すのに難しいと感じています。恋愛としての耽美や聖域、本質を突く愛についてやその虚像をつくるや否か等、鮮やかな叙景や濃厚な人物関係にどう言い表れば良いか即妙に答えられないのが非常に口惜しいです。とにかくものすごく良い物に出会えて拝読出来る機会に巡り合えたことに感謝しております。
自主企画への参加本当に有難うございます。ほとぼりが冷め次第、再び拝読して言語化出来た言葉を並べられたらと思います。
作者からの返信
感想を書いて頂けた亊にちょっと感動しています。
題材が題材なだけに……
こんな機会はきっと訪れないだろうと思っていました。
さらっと読んでサラッと皆さん去って行く。
誰も面白かったとは言ってくれなくて
ボキ~~ッと心が折れてました。
おまけに過分なご評価まで頂き
本当にありがとうございます。
またいらっしゃって下さいね、お待ちしております。
音楽会のシーンが素敵でした。最終的にエレーナも、吹っ切れて、新しい道を歩めたと思います。
ジェヴォーダンの獣を思わせる怪物や、青髭を連想させる展開に、はらはらして読み進めましたが、最終的に、皆、幸せにさせる力量は素晴らしいと思いました。カイルでさえ、ある種の安寧に落ち着いたのではないでしょうか。
やっぱり、BLは、こうでなくちゃ、と思いました。
作者からの返信
せりもも様
ようこそお越し下さいました。
お楽しみ頂けた様なので私といたしましても
安堵感の中で眠りに就けそうです。
物語は書き手を映す鏡と申します。
私の根底には悪魔さえも
悪く描き切れない者が住んでいるのでしょうね。
バッドエンドを一度は考えておりました。
物語の中でカイルの口から語らせた
ガブリエルが、ミカエルの奴隷の様な存在となる事を
甘んじて受け入れ偽物の伯爵として生きるしか無いラスト……
考えれば考える程に暗くなって私自身楽しくなくなって
そっち方面は、やめました。
そっちの方が物語的には肉付けを真剣にしないと
ラストに見合う絵が描けないと言うか、
ガブリエルにほぼ精神崩壊でも起こしてもらわないと
いけないと言うか、それを私がさせられない
言葉を変えると許せないと言うか
そんな感じです。
かなり理屈に合わない事を妥協させて
ラストに引き摺り込んでのですが……
BL関係の次回作は未定ですが、いつでもお待ちしておりま~す。
貴重なご意見ありがとうございました。