序章

 目を覚ますと、虚しいほどに何もない天井が僕を見下ろしていた。

 左手は点滴器具がついている。

 右手には、カフェオレ色の髪をした美少女が、手を握ったまま眠っていた。


 窓の遠くが白んでいる。


一匹の蝉が、孤独に鳴き始めた。

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夢は朝覚める 鹿之助 @Shikanosuke

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