第4話

大喧嘩の後、ワタシもアイツも顔や身体中に絆創膏や湿布を着けられて、再び会った。ただ今回は、お互いの父親が一緒だった。ワタシは内心、ある諺の具体例だと思い、子供ながら情けない気持ちになった。

お互いの親は、それぞれ頭を下げ合いながら、それぞれの子供にも頭を下げさせた。ワタシは、父親の叱責の怖さで頭を下げていた。アイツは、仕方なく頭を下げていた感じだった。それを察したワタシの父は、アイツに問い質し、アイツの本音を引き出した。

アイツは、白黒ハッキリさせる為に、勝負を申し込んできた。ワタシは嫌がったが、ワタシの父がアイツの事を気に入り、受ける事になってしまった。

勝負方法は、(主にワタシの父とアイツが)色々話した結果、『アイツが家の前の坂道を一気に駆け上がれるか否か』、で決まった。一気に駆け上がれる事が出来ればアイツの勝ちで、ワタシはアイツに手料理をご馳走する。駆け上がれずアイツが無理だと判断した時は、アイツは敗けを認めて土下座をする。(本当はアイツが勝てば、ワタシのファーストキスをアイツとするだったが、ワタシが猛反発したので、手料理に収まった。)

こうして勝負は始まり、そして決着が着かないまま、3年が経過した。

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