16試合目番外:記事『今日のファラ代表』

 ファラ代表は、強い。

 だが、それ以上に……この戦いを通して強くなっている。


 一日目のファラ代表と、三日目のファラ代表は殆ど別人と言っていいだろう。私もはじめ見た時は、単なる野蛮人としか見なかったが、その動きは戦いを通して洗練されてきている。

 あの無敗の鉄壁を誇る悪魔のメイドは、力だけでは突破できない大きな壁であったし、魔法そのものをボディとした四大魔法騎士も、物理だけではどうにもならない相手である。それをファラ代表は、殴ってけるだけではない、筋肉の発する「気」とそれを操ることができる技術で下してきた。

 強き力だけでは物事を解決することはできない。時には、力を繊細にコントロールし、敵に合わせて戦い方を変える柔軟性が必要なのだと、改めて感じた。


 その点において、ファラ代表は実はかなり頭がいい。

 戦闘において、字が書けるだとか、株価を知っているだとか、そのような知識は役に立たない。敵を知り、己を知る、戦いのセンスというのが求められるのだろう。

 カンパニーはファラのことをまったく知らない。そして、未だに彼女の強さを認めていない節がある。ならば、カンパニーの連中に、徹底的に筋肉の恐怖を味合わせてやるだけだ。


 そして、私は…………ペンの力で、カンパニーを糾弾する。

 彼らは我々現地民を動物以下の存在と侮っているらしい。

 それが間違いであると気が付くのに、単細胞な彼らがいつ気が付くのか、見ものである。

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