改名

 『──貧しい者がお前に対し、多額の借財を負っているのなら、それを三つに分けるが良い。そのうち二つは免除とし、三分の一を残すがよい。それがこの世で一番良いやり方である。その後は安らかに眠ることができ、朝になればそれをよいと思えよう。

 隣人への愛を称賛される方が、倉に富をたくわえるより良いことだから。

 心安らかに自分のパンを楽しむ方が、非難に打ちひしがれて富を持つよりよいことだから』


 これもプタハホテプの言葉だ。

 この国で誰もが教訓とする書物を手に、随分とこの時代の文字が読めるようになったものだと、自分のことながら感心してしまう。読めることが嬉しくて、次は何を読もうかと弾む胸を押さえて彼の棚の書物に手を伸ばした。


「もう全て読んだのではないのか」


 椅子に座って何か書いていた彼が退屈だという表情を浮かべてこちらを見ていた。机の上の指が、とんとんと苛立たしげなリズムを刻んでいる。


「まだあるはずなの」


 全部外見が同じだから、いちいち開かないと中身が分からない。パピルスは独特な手触りがあってそれそのものの趣が感じられるものの、何を読んだか読んでないのか一目で判断できないのが難点。読み終えたものを分けておけば良かったのに、そうしなかった過去の自分が悔やまれる。


「もう書物など良いだろう。早くこちらに来い」

「あ、これ読んでないかも」


 開いて確認したら記憶にある文章で、肩を落としてまた棚に戻す。


「久しぶりに私がここにいるのだから、もっと私との時間というものを大事にしたらどうだ」

「あ、これ!」


 まだ読んだことのない文章を見て胸が踊った。教訓のようなものだろうが、それでもかまわない。新しいものが読めるようになってきた自分を試したい気持ちでいっぱいだった。神聖文字であるヒエログリフとその筆記体を完璧にすれば、彼の手を借りることなく自分も読むことができる。自分一人でできることが増えた、その事実が嬉しかった。

 何も声を発さなくなった彼を不思議に思って振り向くと、穏やかな陽の光が彼の部屋へじんわりと伸びていた。その昼と夕方が混じった光に不機嫌な彼の姿が包まれている。


「アンク」


 私の呼びかけに反応せず、彼はむすっとした顔でパピルスに向かってペンを進め始めていた。覗いて見ればほとんど殴り書き状態。──怒ってる。

 相手にしてもらえないとすぐに捻くれる子供のようなところは彼の悪い癖だ。


「あのね、ちょっと文章も書いてみたんだけど……見てくれる?」


 気を取り直し、機嫌を取ろうと練習で書いたパピルスを渡してみると、フンと鼻を鳴らしながらも、ちらとこちらを見てから渋々受け取ってくれた。これで機嫌も徐々に直るはず。

 と、ほっとしたのも束の間、パピルスを見た彼の顔がだんだんと険しくなっていく。険しいと言うよりは、意味不明なものを目の当たりにしているといった様子。


「……どうかした?」

「読みは出来ても、書きの方が全く以って駄目だ。一字も読めぬ」


 本気で困ったと彼は首を傾げた。


「根性根性と、毎回のように叫んでこのあり様とは……私もさすがにこれ以上の教え方は出来ぬぞ。深刻だ」


 最近は彼に文字を教えてもらって、『読み』は何とかなっているけれど、『書き』は何故かいつも駄目出しばかり。努力しているつもりなのに彼の反応は一向に変わる様子を見せない。


「そんな、そこまで酷くないはずよ。禿鷹も雛も椅子も家も、結構な出来だと思うし」

「どこが禿鷹だ、おかしな突起が生えた丸い塊ではないか」

「何言ってるの。ここが口端で、頭で、ここが羽。全部ちゃんと描いて区別してあるじゃない」


 むきになって自分の文字を解説する私に、呆れたと息をつき、彼は手元の机にそのパピルスを置いてしまった。

 そんなに酷いのかしら。確かに崩れてはいるけれど、それなりに書けていると自分では思っていたのに。


「これを酷くないと言えるヒロコの感覚がおかしい。私の字を見ろ、全く違う」


 彼の腕が腰に回って私を抱き寄せ、その膝に乗せる。そうして目の前に突きつけられるのは、先程まで彼が懸命に書いていたヒエログリフのパピルスだった。


「流麗だろう。書記官にも負けぬと自負している」


 言葉通り、確かに綺麗に整った文字の列。流れる美しい文体とは多分このことを言うのだ。


「……まあ、次第に上手くなればよい」


 そう言って彼は口に弧を描き、私のこめかみにその唇を落す。あっと思った時には、息のかかる距離に彼の顔があった。


「私の傍で上手くなればよい」


 彼が何をしようとしているのか分かって一瞬身を竦ませるものの、手が私の後ろ頭と背中を抑えて捕え、私の自由を奪う。そしてそのまま唇を私の頬に伝わせた。高い鼻が私の頬をくすぐり、その薄い唇から漏れる小さな吐息が私の肌を掠めていく。

 長い睫毛を伏せがちにし、見惚れてしまうほど緩やかな表情がこれでもかと近づき、咄嗟に瞼を閉じた。

 彼を抑えようと動かした手から、やっとのことで探し出したパピルスが指から零れ落ちたのを、彼に触れた後に気づいた。落ちたものを拾うことを思い起こさせないほど柔らかく、彼は私の頬に触れてそこにキスをした。恥ずかしさに耐えきれなくなって瞼を閉じれば、瞼に彼の唇が落ちる。

 愛しいと、呟くその声。頬や腕や背中に走るぬくもりに、このまま時が止まればと思ってしまうことがある。


「ヒロコ」


 優しく伝う仕草にくすぐったさと恥ずかしさを覚えて身を引くと、彼もねだるように顔を寄せてきて、私を逃げないよう引き寄せるものだから、私も少しだけ返した。本当に少し。近づけてきた彼の褐色の頬に指を添え、口先でただ小さく触れるだけ。キスと言えるかどうかも分からないくらいの細やかな返答。それでも彼は嬉しそうに笑って、最後に唇を頬から移し、私の唇に重ねた。


「ヒロコの唇はハスの花だな」


 顔を離して、彼は嬉しそうに微笑んだ。頬を撫でる指を思いながら見上げると、彼の朗らかな表情が迫る。


「何度感じても、飽きぬ」


 ハスの比喩は、恋人への最高の褒め言葉であることを知っているから余計に顔を走る熱が増した。恥ずかしさに耐えきれなくなって、熱を持ったその唇を噛んで顎を引いてしまう。

 そんな私をくすりと笑って、その腕に私を抱き込んだ。雰囲気に酔い、抗うことなく香油の香りが漂う腕に沈む。

 傍にいればいるほど想いが増してどうしようもなくなる。感情が溢れて、止まらなくなってしまう。思考がぼうっと漂うのを感じながら、その胸元に頬を寄せた。


「ゆっくりと私の傍で慣れていけば文字も、何もかも上手くなる」


 彼の言葉の中に、ずっと傍にいろという意味が込められていることは分かっている。でもそれには触れず、穏やかな空気の中、ただ「そうね」と返した。

 もう、21世紀に帰れるとは思っていない。私は多分、一生をここで過ごす。

 王族が民の前に姿を現す行事も10日後に迫った。その後すぐにメンネフェルに都を移動させ、そこで彼と私の婚儀が行われる。

 その時まで帰れる兆しが何もなかったら、すべてをこの人に。

 何もかもをこの人に捧げて。歴史の中にこの人と共に消えて。今の私には芽生えるのはそんな想いだ。

 このまま一緒にいたい。命尽きるまでこの国を見つめて、この時代で、生きていきたい。現代に帰る道を見つけられない私に、やっと生まれた希望でもあった。


 視線を彼から部屋の床に流すと、さっきより夕陽が鮮やかさを増し、また一日の終わりを告げようとしているのに気付いた。

 美しい色に目を細めて傍の机の上に視線を落とすと、私の歪んだ文字の横に、彼が先ほどまで書いていた別の文字がある。文章ではない。黄色のパピルスに浮かぶのは、9文字のヒエログリフを囲む楕円形と、右端に引かれる短い縦線だった。


「……これは?」


 私の髪をいじる手を止めた彼は机に視線を移し、ああと声を発した。


「カルトゥーシュだ」


 聞き慣れない単語に首を傾げた私を見て、彼は小さく笑う。


「中にある9つの文字は私の名。そしてそれを囲むこれは王の名を保護する紐を表し、カルトゥーシュと呼ばれている」


 楕円を褐色の指が伝う。


「最後のこの縦線は紐の結び目。これと反対の方から読むのが決まりだ。王族は皆カルトゥーシュに名を刻む」


 そう言えば、こんな楕円形に囲まれた文字を、何度か遺跡で見たことがある。


「でもどうして自分の名前なんて書いているの?」


 一番書き慣れているはずの自分の名前を、こんなに沢山書き並べているなんて変な話だ。


「改名をすることになるからな、この名に慣れておこうと思った」

「改名するの?あなたが?」


 名前を、変えると言うことかしら。


「神を替えるだろう?」

「アテンからアメンに、よね?」


 そうだ、と彼は頷く。私の背にある彼の手が、僅かばかりにずれた。


「私の名は最後に神の名が入っている。それを変えなければならぬ」


 トゥト・アンク・アテン。確かに、最後はアテン神の名だ。この時代では神様を変えると名前も変えるらしい。


「アンケセナーメンの名も、父が死ぬまでは語尾にアテンの名を置き、アンケセパーテンと呼ばれていたのだ」


 今度はアンケセナーメンの名とアンケセパーテンの名を並べて描き、私に見せてくれる。彼女の名にもアテンが発音の中に入っていたことに初めて気づいた。


「まあ、アンケセナーメンは呆れるくらい熱心なアメン信仰で、父が死ぬと同時に自分をアンケセナーメンと呼べと言って聞かなかった。故に、アテンの色に染まる中で、一人アンケセナーメンと呼ばせていて、かなり奇妙だったぞ。周りも相当戸惑っていたな」


 懐かしい、とその人は肩を揺らした。


「意志の強い女で、怒鳴られると誰もがその命令に従わなければと思うのだ。私もそのうちの一人だったが」


 この人にそんなことを思わせるなんて、アンケセナーメンはとてつもない大物だったよう。


「同じアメンへの熱心な忠誠を誓う民たちを想い、アメンへ乗り換えることを誰よりも早く考えたのも彼女だった」


 アメンを愛した彼女。だから、私はここに来た時からアメンの語尾を使った名前で呼ばれていたのだ。そして彼にアメン神に替えるよう、宗教改革を促した。納得して私も頷く。


「それで、あなたも語尾をアメンに変えるのね」

「ほとんど変わらぬが」


 確かに一文字だけしか変わらない。


「ヒロコは今まで通り呼べばよい」


 もう一度、その人は片手を私から離し、ペンを取って新しい自分の名を記し始めた。すらすらと、流れるような仕草に思わず見惚れた。

 私はパピルスと睨めっこしながら戦闘態勢で頑張るのに、彼は随分といとも簡単に書く。あんなに気合を入れて書きまくる自分の姿が次第に哀れに思えてきた。


「……でも、最後をアメンにしてもやっぱりあなたの名前は呼び辛いわ」


 からかい混じりにそんなことを言ってみる。前々から思っていたけれど、トゥト・アンク・アメンだなんて呼びづらい。


「まあ、そうだな」


 怒られるかと思いきや、彼も笑ってすんなりと認めた。視線はパピルスから離さず、その頬を少しだけ綻ばせている。


「歴代の王の名はどれも言い難い」


 私が知っているファラオの名前は彼ほど言い辛くないと思うのだけれど。

 クフ、カフラー、ラムセス、トトメス、クレオパトラ。どれも噛まずに言える。


「私の即位名はネブケペルウラーだが、こちらの方が呼び辛くはないか?」

「ねぶけぷらー?」

「ネブケペルウラー」


 私の言い様に、彼は声を立てて笑いながら、もう一度言い直してくれる。

 ネブケペルウラー。即位名だなんて、初めて聞いた。日本の天皇家、昭和天皇や明治天皇みたいな感覚で、そういうものが本名とは別に存在するのかしら。


「即位名で呼ばれることはまずない。神に捧げた、神だけが呼べる名である故に」


 ヒロコもそれで呼んでいいぞ、と言ってまた私に唇を寄せてくるけれど、慌てて避けてしまう。

 トゥト・アンク・アテンとネブケペルウラー。

 どっちもどっちだと思うから、それならば呼び慣れた名前の方がいい。即位名でなんて呼んでいたら、毎回噛んでしまいそう。


「国に寄って読み方も変わるな。民の中では私の名トゥト・アンク・アテンをすべて繋げて呼ぶこともある」

「繋げて?」

「今までのトゥト・アンク・アテンならば……」


 私を一瞥してから、一つのカルトゥーシュをパピルスの空白に書いて見せてくれる。並ぶのは、ナイフ、水、雛鳥、パピルスの茂み、お守りを表すアーク。


「これでツタンカーテン」


 はっとして、微笑む彼に目を向けた。

 その名前。どこかで。


「これが誕生名に当たる。所謂幼名のようなものだ。無論、変えない者もいるが、王子が王になる際は必然的に変わることもある。ヒロコに教えていたのは厳格に読んだ時の名であって、民にはツタンカーテンで知られていることもある。他国の言葉だとまた違う発音になったりするが」


 どうしてか、いきなり静寂の中に落されて、時間が止まってしまった感覚に陥る。さっきまで聞こえていた風も、鳥のさえずりも、何もかもが止んで、彼の声だけがやけにはっきり、そして何度も反響して聞こえた。


 ツタンカーテン。

 少し違うけれど、聞いたことのある名だ。

 別人、であると思いたい。私の知っている名前に、近いだけだと。


 ──でも。最後をアメンに変えてしまったら。

 胸騒ぎを感じて、咄嗟に彼に身を寄せた。


「そして、トゥト・アンク・アメンとなれば、おそらく私をこう呼ぶ者が出てくる」


 彼はペンにインクを付けて、走らせる。そんなことをしたら。繋げて発音なんてしてしまったら。その名は──。


 もう一つの名を書き終え、彼は自慢げに口を開いた。


「ツタンカーメン」


 部屋に零れる夕陽を浴びて、彼の顔がうっすらと紅に染まる。

 呼吸が、止まってしまう。


 何か、大きな鈍器で頭を殴られたような衝撃が襲いかかってくる感覚だった。魔法で人形にでもされてしまったかのように、身体が動かなくなる。


「なかなか良い響きだろう。アメンの生ける似姿という意味だ」


 私を抱き直し、その人は笑う。

 彼の誇らしげな顔が、私の中であの黄金と重なった。博物館で私に手を伸ばしたあの黄金の仮面と。黄金のマスクに象られた、ツタンカーメンあの人の顔と。


『──彼はね、とても可哀そうな人生を送るんだよ』


 カイロ博物館で父が私に言った言葉。もう1年も前の話。忘れかけていた、何気なく聞いていた声が、濁流のように降り注いだ。


『──ツタンカーメンのミイラには結構いろんな所に損傷があってね、死因が良く分かってないんだ』

『──暗殺説、事故死説、病死説が一応死因として挙げられている』


 今度は良樹の声だ。王家の谷に行く前、そんなことを言っていた。


 待って。だって、そんな。そんな。

 彼が、第18王朝に生きたその人だったのなら。


「ヒロコ?」


 固まって目を見開く私に彼の声がかかった。止まった私の時間を、再び動かし始める。


「ヒロコ、どうした」


 意味が分からない。だって、違う。私が想像していたツタンカーメンと。

 ツタンカーメンの人物像は、『病弱の儚い少年王』と表されることが多い。それはこの人とかけ離れすぎている。


 だって、彼は、とても我儘で、強引で、それでも優しい人で。威厳に満ちた古代のファラオだ。太陽の人だ。

 病弱なんて言葉は決して似合わない。


「……ほん、とうに」


 彼の胸に手をやって、目の前に浮かぶ淡褐色を見つめる。指先から体温が伝わって、氷のように固くなった私の身体に流れていく。


「……ア、ンク」


 彼の手が私の手を掴み、私の声を拾おうとこちらに顔を近づける。眉を顰め、心配そうな眼差しを私に向けていた。乾いてしまった唇を開くけれど、噤んでしまう。

 怖い。頷かれることが、恐ろしい。


「ヒロコ?」

「あなた、本当に……本当に、」


 一度息をついて、言葉を失ってしまう。

 だって、あのファラオは。あのツタンカーメンは。


「本当、に……」


 若くして、死ぬのだ。悲劇と呼ばれる人生の中で。


「ツタンカーメンに、なるの……?」


 震える私の声に、彼はどうしたと声をかけながら、その綺麗な淡褐色に目を見開く私を映す。訳が分からないと言った戸惑いの視線が私を取り巻いていた。

 呼吸が乱れ始めて、大きな呼気の後に頭を抱える。


 よく思い返してみれば、父の手伝いで博物館に行った時、くすんだ夕陽が伸びる館内で、私の名を呼び、手を伸ばしたのは、間違いなくあの黄金のマスク。そこにうっすらと浮かんだ、幽霊と思えた褐色の人は、この人だったのではないか。

 そして、私が黄金に包まれたのも、KV62ツタンカーメン王墓。あの寂しい茶色の世界。

 全部ツタンカーメンだった。今私の目の前にいる、私が恋をしたこの人だった。ならば私は、この人の未来を知っている。


 胸が苦しくなって、どうしようもなくなって、胸を抑えて、身体を屈めてしまう。息が苦しかった。


「ヒロコ!」


 崩れ落ちる私に、彼が叫んで私を抱き止めた。


「顔が青い、苦しいのか?」


 呼吸が今までにないほど不規則になって、頭痛まで襲ってくる。突きつけられた事実があまりにも大きい。あまりにも重かった。嘘だと泣き叫んでしまいたい。


「ヒロコ!」


 だって。どうして。そんな。

 私の中に流れる言葉はそればかり。その先は、自然に崩れて声にならなかった。


「ネチェル!侍医を呼べ!!急げ!」


 そんな声が、私の鼓膜を叩いては消えていった。


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