第471話 ジョブホッパー⑩
『デッドリーロード』
自分の前世が名付けたパーティ名らしいが、相変わらずネーミングセンスがヤバイなと思いながらも、やっぱり自分の前世がやはり麻藤深夜なんだろうなと思った。
「私は好きですけどね『デッドリーロード』」
玲奈さんとはセンスが同じなのかな?
「確かに私もレイの名付けは好きですよ。名前の由来は分かりませんけどね」
テレーザは昔から自分のネーミングセンスは好きだと言ってくれる数少ない人である。
「ふたりともありがとう」
「ふふ、それにしてもレイは昔から変わってないんですね」
★
麻藤深夜達、『デッドリーロード』はパーティを組んでから3年が経ち、深夜達は調査、更には攻略への予行練習の為にオリジンゲートへ行くことになった。
玲奈さんはこの調査の為に、様々な道具を用意していた。
その道具の中には、現場に残った傷跡から覚醒者の能力や傷跡によっては覚醒者を特定出来たり、何が起きたのかを調べる道具を作ったらしい。
しかも痕跡さえ残っていれば、何年経過していようと覚醒者の特定が可能らしい。
「この調査で何かしらの原因が分かる筈でした。そして、その調査結果を世界に公表し、貴志さんの冤罪を正そうとしました」
「そんな道具を作るなんて玲奈さんは凄いですね」
これがあれば、犯罪などを減らせそうだなと思った。
まあ、地球の覚醒者限定なのが残念だけど……。
「ありがとうございます。これもお兄様のアイデアなんですよ。しかもレイさんが使っている【鑑定眼】の大元がその道具なんですよ」
「え? 【鑑定眼】が?」
「はい、レイさんが使っている【鑑定眼】……【魔導眼】などもお兄様のアイデアが元になるんです」
「なっ!?」
【鑑定眼】だけじゃなく、【魔導眼】も元が深夜さんが作った道具?
「ふふ、びっくりしました? お兄様の才能は世界を越えて発揮されたんですよ。私もこっちに来るまでは分かりませんでしたが、お兄様を正しく評価出来る人は結局のところいませんでした、私達も含めてお兄様の才能を理解してくれる人が地球上には居なかったのがお兄様の最大の不幸です。私もまさか異世界があり、お兄様が考えていたアイデアが異世界でなら実現するなんて想像していませんでしたよ」
「まあ、それはそうでしょうね……」
というか、中二病設定が異世界で実現しているなんて本人も想像してないだろう。
そもそも中二病設定を実現してしまう玲奈さんが天才な気もするが……。
「あ、レイさんは今、中二病設定なら誰でも書けるって思ってないですか?」
「う……」
自分はそんなに表情に出るのかな?
テレーザにもよく言われるしな。
「お兄様の凄いところは、アイデアが細かく書かれていて、【魔素】【真素】【神素】【……】【as】【魔喰】【魔導眼】【ジョブホッパー】【神核】【魔神】【……】【ダミーシステム】などが全て予測されていて、1つの答えに辿り着くところなんです。あ、まだレイさんには何を言ってるか分からないと思いますがお兄様の凄さを伝えたいだけなので、詳しくはこれから教えていきますから大丈夫です」
そして、その何者かは単独ではなく複数……それも巨大な組織がバックにいるのか、玲奈さんですら知らない超強力な武具を持った覚醒者集団で、覚醒者としては中堅レベルだろうと推測出来たらしいが、超強力な武具のせいで全く歯が立たず、
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