第419話 七獣傑 ⑤
自分はテレーザさんがサテラを抑えている間に新しく解放されたスキルを発動させる準備をしていた。
「なんだ? テレサの生まれ変わりがひとりで私の相手をするつもりか?」
「あなたの相手は私ひとりで何とかしてみます! 【神気解放】!」
「これは神気だと……?」
テレーザさんが【神気解放】と言った途端、テレーザさんから放出されていた特殊な【魔力】である白っぽい光の【聖光気】が一気に金色の光へと変化していった。
【神気解放】って言うくらいだから、あの金色の光が神気というものなのだろうか?
というか【神気】って凄い圧だな……
名前・テレーザ(10歳)
状態・最適化中
属性・聖光
職種・真闘士
種族・天神族
パッシブ・大天使の因子【最適化中】、天翔闘技
アクティブ・聖光気操作、神気解放
天翔硬、天翔眼、天翔斬、天翔光
天翔打、天翔翼【最適化中】、真言
真装【封印中】、神転【封印中】
神移【封印中】、神牙【封印中】
あっ、テレーザさんの種族が天神族?から天神族に変わってるぞ……
自分の魔導神族?はまだ変わっていないけど、テレーザと自分は将来的に神にでもなるのか?
天神族 今は失われし天使の始祖種族。
神気 神属性スキルを操る為の素。
神属性に干渉することが可能。
神気解放 全ての動作に神属性が付与される。
長時間使用すると魂に影響が出てくる。
うん、人のことは言えないがテレーザさんも一気に人族離れしてきたな……
ってか、もう自分たちは人族ではないのか……
今まではサテラからの攻撃を防御するしか無かったテレーザさんだけど、【神気解放】したあとはテレーザさんの方からサテラに向かっていき攻撃をし始めた。
ドカッ、ドカッ!
テレーザさんの殴ったり蹴ったりする攻撃が確実にサテラに当たっていく。
これはテレーザさんの動きが良くなったのもあるけど、サテラの半身が木になったことでサテラは思い通りに動けていないというのがあるみたいだ。
とはいえ、テレーザさんの身体能力や格闘能力が元々高いからで、自分も身体能力は劇的に上がっているが、自分が戦ってもサテラの相手は出来ないだろう……
「くっ、本来の力さえ使えれば、こんな攻撃など……あとすこし、あとすこしすれば木精霊の擬体が馴染む……馴染みさえすれば貴様等など一瞬で殺してやる!」
「その身体に慣れる前にレイくんの邪魔が出来ないようにさせてもらいますよ! 【真言】……聖なる光、慈愛に満ちたる天の光よ、天使の息吹、聖なる光により闇を薙ぎ払え……【天翔光】!」
「ガバッ……」
テレーザさんが【真言】によりスキルレベルを劇的に上げたレーザー砲の様な【天翔光】により、サテラの元々あった肉体を焼き切る。
凄いな……
ユピテルの【電撃砲】に比べたら威力は低いのかもしれないけど、【真言】と【神気解放】の組み合わせにより別次元の威力になった【天翔光】は、拳大サイズのレーザーが光の速度で相手を貫通する恐ろしいスキルになっていた。
「ぐがあああっ!!」
サテラは叫びながらも強い意志により、倒れずテレーザさんの攻撃も耐えきった……
「はぁ……はぁ……」
「流石にテレサの生まれ変わりでも肉体の限界が近いらしいな……貴様も私の様に神より肉体を授かっていればもっと我々と戦えたのだろうが、それが出来ない時点で貴様らが崇拝する神の限界であり、貴様らが【アーカイヴシステム】を使うに値しないということが何故分からない。素直に【アーカイヴシステム】をヘカトン様に委譲していればここまでの戦禍にもならなかったというのに……」
「あなたは何を訳の分からないことをさっきから言っいるのですか……」
「貴様らが【アーカイヴシステム】を守るだけ犠牲者が増えると言っているのだ。他の神に委譲された時点で魂はリセットされてしまうが、長くても数百年しか生きられない種族の犠牲など微々たるものだろう」
なんだ?
このサテラの話は初めて聞くはずなのに……【アーカイヴシステム】ってどこかで聞いたことがあるように思えていた。
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